暫定ブロードキャスティング

近況: 農業高校ラブコメ 「のうりん」(GA文庫 ライトノベル) は8月12日からきっと大絶賛発売中!!! ちょっと何かに似てるかもしれないけど気にするな!意識してるだけだ!!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

★おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2 さよならの週末はささやかな終末 ★(ライトノベル MF文庫J)

 


これは道化師の、恋の、物語。



それは限られた時間を精一杯生きた少女の、戦いの、記憶。



おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2

さよならの週末はささやかな週末





♥先手、キリカ

「なでて、なでて、

いいこ いいこーって感じでやさしく」


♥後手、一乃さん

「そうじぃ・・・」

「あたまぁ、なでてぇ」

「あれすきぃ」

「そうじぃ、はやくぅ」


・・・
・・

戦いの記憶?





これは、悪い冗談だ





●取組表●

目次

一 三人一色
罪を焼け―赤き贖い『煉獄(カサルテイリオ)』←一乃さん
空笑え―欺く影絵『道化師の栄光(バッドジョーク)』←キリカ
鏡よ歪め―狂いの境界『第一世界(シュレディンガー)』←リリス


二 最良の目覚め
巨乳とヒンニュウベビードール(イラストあり)といもうとパジャマ


三 我が弁当
上記


四 人為的ドッペルゲンガー
偽一乃さんの正体はメイド服の中に

五 課外活動の課外活動
カップルシートwithキリカ


六 まどろみ
一乃さんの反撃


七 これはデートです
い、いちのさんのわんぴーすだとう!
(イラストあり)


八 PENGIN、来襲
葉村哲本気第一形態、
『一乃さんin俺のワイシャツ(すべての男の約束の地<ZION>)』
(イラストあり)


九 キスでうつるらしいですよ?
・・・・・・♥


十 勉強なんてやってられるか!
メガネ三つ編み、委員長スタイル(イラストあり)


十一 それは何の前触れもなく
ロールキャベツ、それは新妻の肉じゃがに匹敵する。
リリス泣く(イラストあり)


十二 伝説になりそうもないピロウバトル
スパッツ、そしてたくし上げ、しかも風呂上り(イラストあり)







十三 沢村キリカの誕生日

十七の誕生日までにやりたいこと




dorchadas




十四 『道化師の栄光』
     



―さよならの週末はささやかな終末―








本作は上に書いたようなシチュ萌等の手練手管を尽くし、ソージ争奪戦争を戦い抜く一乃さんとキリカとリリスの恋模様を描いたラブコメです。
ほんたにかなえさんデザインの可愛いヒロイン達に積極的に詰め寄られたいとお考えの諸兄には自信を持っておすすめできるラブコメです。

ええ、ラブコメです。

ラブコメの紹介というものは難しく、キャラが可愛いテキストが上手いなどという紹介が一般的で同紹介して良いのかわからなくて投げたものが多くありますが、本作は上記のようなシチュ萌えという分かりやすい誘惑手法を用いて一乃さんたちが迫ってくるために紹介が楽でいい。
これは、ある種の強みであると同時に、それぞれのシチュに応じて表情を書き分けるほんたにかなえさんの技量によってイラストに描き起こされたキャラたちのおかげでその攻撃力は倍率どん!さらに倍になるために作品自体の訴えかける力というものがとても強くなる。
その訴求力というものがいろいろな魅力を引き起こしていくわけですが、初見の方は是非とも一乃さん達のいじらしい姿に身悶えするところからお楽しみください。








さて、一般向けの紹介文はこのくらいでいいでしょう。


土日福岡にいて、ホテルで一人ニヤニヤしながら一乃さん読んで挿絵と購入特典眺めつつさらにニヤニヤしていた我が煩悩とかネタバレとかなんかいろいろをぶちまけてやる。




さて、ネタバレをしてしまう前にちょっと一言


この(作成者の)中にもう一人変態がいる!

著者:葉村哲

イラスト:ほんたにかなえ

担当編集者


以上は確定的明らか、
そしてもう一人は、デザイナーさん、あなたです!!!(たぶん)


表紙のキリカの配色と、それに応じたロゴとその配色、そして中身のクオリティ。これは密な連携の賜物と考えてもいいのだろうか。
店頭で見た瞬間、表紙の出来にキュンときた。【ロゴ含め】

変態王子のデザインを手がけた人も同じ人なのかもしれませんが、同人系の出身者なんだろうか?
むりやりな指定がない代わりに、とことんまで可愛く書いてくれ、それを上手く魅せるからというスタンスだったのかもしれませんが、MFの表紙デザインの変化の中ではとりわけ見知った世界側のデザインだったので一発で何かあったのか!とおもいました。カラーイラストのところの遊び方がすごくいいなぁと思った。リリスを中央にキリカと一乃さんのカットが配置されてロゴが鏡合わせになっていたりとか。
ごてごてしているわけではないんですが、出来る限りのところで出来る限りの工夫を凝らしているというのがすごく良い。
これは、暗に今後のリリスの立ち位置を意味しているのかと考えるとワクワクが止まらない。次回はリリス回なんだろうなぁ



そしてなんといっても、ほんたにかなえさんは頑張りすぎでしょう。
特典画像に加え本編での挿絵に加え、二月金星の原画とかもあったでしょうに、その作業量でもこれだけのクオリティを出せるのか・・・すげっえーぜ!
一乃さんのスパッツの上が普通のシャツだったのはたぶん時間的な制約のせいか連絡の行き違いだったのか、もしかしたら、キリカもワイシャツだったのであえて変えたのか、テキスト自体にシャツとしか書いてなかったのでスパッツならこういうのきるという感じのものだったんでどうなんかなぁとか思います。
二版以降はこの部分が修正されて一巻がプレミアに!とかなるのか?(←妄想)

単純な萌絵だけではなくて、独自のタッチがあってさらにきちんと表情を書き分けられるところが強みだったのに加え、今回は葉村さんの極度の妄想原案のせいで、非常に強力な絵が揃っているわけですが表紙は今回本当にGJでした。モノクロ絵の方でもp135の『なんだか安心する匂いがするわ』のところの絵がニヤニヤニヤニヤです。ベビードールのところの迫ってくる表情もにやにやにやにやにや・・・・なでられて戸惑一乃さんもいいなぁ。リリスのお人形然とした首のかしげ方も自然ですごく良かった。
ちょっと変り種だったのが、一乃さんの委員長スタイルだったんですが、ちょっと照れつつもフフン!と虚勢みたいな態度をとろうとしているところとかも良かった。



これらの人たちに加えて、一読者では把握できない多くの人達に支えられて本作は出来上がっているわけですが、肝心の著者、のモチベーションが毎回心配になってた葉村さんは、今回のあとがきではだいぶ丸くなったなぁと思いました。(←妄想)
この調子なら三巻以降も心配ないかもしれません。
この二巻は新分野に挑戦してはじめての自分でも満足な出来だったのかもしれませんね。

確かに、本作一乃さんはラブコメではあるのですが、実際には過分に葉村アレンジが加えられた中二異能バトルラブコメとも言うべき独自のジャンルと言ってもいいかもしれません。
しかし、それは決して、珍奇なだけのものということではありません。
従来作品でのテーマとなっていた部分が非常に洗練化されて個別のラブコメを連ねるもうひとつのストーリーとして存在しているために、通常のラブコメとは違った強みを持っています。

それが今回の目次、十三と十四で語られたキリカのエピソードです。



注・以降致命的なネタバレ



上の紹介で少し付け加えてdorchadasという単語を挟んでみたのですが、これは・・・GWAVEに収録されているから名前だしてもいいと思うんだけど、漆黒のシャルノスという美少女ゲームの主題歌です。

ちょっと頑張って引用してみようか?



見上げれば 星は落ち
明けぬ空 深淵の 黒に染められ 嘆く声
耳をふさいでも 響く音

閉じこもる 光達
黒い街 さまよい
瞳の中に宿る色
オニキスのように
漆黒を纏う

裾を翻し
踊れ 舞い踊れ
熱に浮かされた
タランテラよ

軋む革靴は
足を蝕んで
這いずる常闇へ崩れ消える

裾を翻し
走れ駆け上がれ
とぐろ巻く黒の
螺旋階段

登れど登れど 闇は果てなく
それでもやまない 追慕の記憶


暗がりに堕ちた人
常世の街 たたずむ
古のもの 糧を求め
息絶える者 夢を見る

閉ざされた 光たち
あてどなく さまよい
探したはずの あの人は
オニキスのような
漆黒の爪

踵を鳴らして
踊れ 舞い踊れ
心の潰れた
タランテラよ

刻む足音は
思い 蝕んで
這いずる常闇へ
連れ去ってく

踵を鳴らして
走れ 駆け上がれ
とぐろ巻く 黒の
螺旋階段

登れど登れど
姿は消え行く
それでもやまぬは
追慕の記憶


裾を翻し
踊れ 舞い踊れ
熱に浮かされた
タランテラよ

求め 求めても
心 蝕んで
這いずる常闇へ
崩れ消える

裾を翻し
走れ 駆け上がれ
とぐろ巻く黒の
螺旋階段

そこに待つものは
輪廻の支配か
それでもやまない
追慕の記憶

光を求めて
ただ駆け抜ける 闇夜を

dorchadas 作詞:Rita    


キリカの心象というか状況を現すにはちょうど良い歌詞だと思って引用してみましたが、一年という限定された時間しか生きられないキリカが残したものや遺書に残した次なる自分への助言。物語の最後に死んでしまったキリカのなしたことというものは、まさに道化師の栄光という言葉に相応しいものであると私は読みました。

さらに情景的な描写を合わせると、舞台装置を徹底的にシンプルにしているのに加えて独特の葉村節(私が勝手にそうよんでいる)に代表される幻想的な表現をする人だというのをあわせて暗闇の中のキリカを思い浮かべてみてください。



不安や恐怖が綯い交ぜになった、今にも自分を飲み込んでしまいそうなdorchadasの中にいる生まれたばかりの17歳のキリカ。

その暗闇の中の17歳のキリカに光を与えた道化師の栄光たる死んでしまった16歳のキリカ、
16歳のキリカの意志を継ぎ目の前で悲しそうにしている宗司のためにジョークを披露する17歳のキリカ。
確かにキリカは死んでしまったが、死なずに引き継がれているキリカの部分というものがある。


物語はここで終わっていますが、少しさかのぼり13のラストで一乃さんと殴り合っている17歳のキリカの心の中はどんなものなのか・・・

16歳の末期に一乃さんと出会ったキリカが残したものという意味合いでは、17歳のキリカに引き継がれ、彼女の支えとなっているものは決して宗司だけではないように思います。ただ、ここは一乃さん視点で書かれているので真相は闇の中。

この異能の悲劇の連鎖が断ち切られるかどうかは別として、17歳のキリカは18歳のキリカへ渡すべきものを少しずつ築きあげていく。終着点は悲劇かもしれなくても、一乃さんに会えて良かったといった時の16歳のキリカは決して哀れむべきものではない。

明示はされていませんが、ただしこれ見よがしに見せないからこそすごいものが隠されていると思いませんか?見せびらかしてしまえばそれはただの悲劇に変わるようなものが。
将来の自分に渡すためというような打算で葉村ヒロインズは動かない、ただ目の前のソージのためのジョークから始まり、精一杯生きた結果が次のキリカに受け継がれることになる。


徹底的に無駄が削ぎ落とされた、それゆえに強い強い物語がここにある。



かなり深読みしてみました。どこまでが意図して書かれたものかはわかりませんが、これだけの深読みが可能な作品であるということだけは確かです。ふたりぼっちでの前例があるので当たらずとも遠からずだとは思いますが。

普通に読んでいるぶんにはここまで読み込む人というのはそうはいないとは思います。たぶん、ここまで書いたからと言ってライトノベルが評価されて本屋大賞をもらうこととかはないでしょうし、売上が倍増することはないでしょう。(よくて微増)
しかし、利益がないんだったら書かなくてもいいじゃんと思い始めてこのへんの矜持を捨ててしまうと途端に何もかけなくなって最終的にただ消費する側に回ったのが私ですので、諸事情との折り合いは付けても決して単純な汎用的な価値観ではない、自分だけの価値観をもっともっと洗練していって欲しいなぁと思います。


わたしが変態という言葉を使う場合、このような独自の価値観を持って他人の真似ができないものを持っている上にされにそれを洗練している人の事を指しています。MFを好んで読むというのは殆どの人がこう言う真似できそうもない独自色を持っているというのがその理由ですし、これは何もライトノベルに限ったことではありません。九州ではその変態の急先鋒たる西日本新聞が幅を効かせていたりします。自称新聞屋と必死にアピールしているもののどう読んでも現行のどの新聞とも似てもにつかず数字がやたらと多く情報を削らない、アスキーあたりの専門誌並の先進性や専門性を有し連載委託部分ではいきなり委託先が自分語りをするのを容認する仕末。そのくせ普通のおじちゃんおばちゃんも切り捨てるようなことはしない。つい先日自分は地元紙といいはった。風聞レベルでは西広稼がせて新聞は求道的とも昔聞いたが、新聞原初の形といえばそうなのかもしれない。このような汎用的な価値観以外のものを持っている場合には、西日本新聞のように発行部数こそ84万部で九州二位でありながら閲読数がその三倍近くある(九州の人口は1300万人ちょい)というふうな社会的にはちょっと変な評価のされ方をされることになってしまいますが、それは翻って言えば評価される価値観が変わったり、フィールドを変えてもやっていけるようなもんだとも言えるような気がします。




と、話がそれましたが最後の短いエピソードで今まで読んできたおはなしの意味がガラリと代わってしまう作品です。
知ってしまうと素直におはなしが楽しめないという人もいるかも知れませんが、キリカが道化師を演じているのであれば何も気にしないでいいような気がします。キリカが残したものというのはそういう痛々しさを払拭するためのものだからですからね。
こう書いてみると完成されたラブコメのひとつとも言えるかもしれませんね。
どんなことがあっても一乃さんはラブコメです。新感覚でもたぶんきっとラブコメなのです。

素直に一乃さん達の悪戦苦闘具合をニヤニヤしながら楽しむのが正しい作法でしょう。




と、かなりべた褒め出来る内容だったのですが、次回はこのペースで行くとリリス回になるんだろうなぁということがわかるのですが、4巻目はどうするんだろうか。登場人物を増やして倉田くん状態にするという手もあるだろうけれど、一つの物語を先へ先へと書き続けられる稀有なタイプなので出来れば少しずつでも話を進めてほしい。長くは読みたいが、話も読みたいジレンマ。
4巻目が分岐点になるだろうなぁ、シチュ萌えばかりではそのうち弾が尽きてくるだろうから。

今後登場予想をしてみると、まさかの否定公式組が異能に関わる人物として登場は・・・しないだろうな。ふたりぼっちからはまさかのレッドポチが参入したので、この流れからすれば七大罪アニマルズに猫=シロコか!もしくはノンポリ・・・はないか、
大穴でフェレットいたち・まーくん的な意味で・・・



読み始め直後は一乃さんがまさかの空気化かとかヒヤヒヤしながら読んでたんですが、今回は一乃さんは結構動きましたね。このなりふり構わないところが最初のイメージとは少し違うもののように思いますが、むしろ立ち位置的には宗司以外の主な視点、準主人公になっているので、むしろ今後の事件解決とかに活躍しそうでそれはそれでいいのかもしれない。
今回のキリカ回で私のように読んだ人にとっては一乃さんの陰が・・・、今後のアンケートでキリカ人気というかキリカへの読者の理解度が一乃さんの存在意義を決める要員になるような気がしないでもない。

リリスの人気が結構高いらしく三巻目でどう出るかでさらに一乃さんの陰の濃淡が決まってくるような気がする。
キリカが少し重すぎて、なおかつ苦しみを克服してきているという一歩を踏み出したばかりの一乃さんよりも遥かに先にいるわけだからリリスがさらに重要な立ち位置に経つとペーペーの一乃さんが天音さん状態になる危険性がある。
これらは末広がり型の宿命なのかもしれないが、二巻での前線を考えると今後も戦えるはず、そう信じてる!


あとなにか書く事があったようなと思ってたんですが、そうだ、まさかヴィトゲンシュタインの名前をラブコメで見るとは思わなかった。


次回は夏休み編、リリス回(予想)であえて水着回?なんという鬼畜なのだろうか。

楽しみにしてはいますが決してやましい意味でではありませんからね!本当だよ!
スポンサーサイト
読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<タイトルなし | ホーム | ●じんわり君臨!! 邪神大沼 5 (純コメディライトノベル ガガガ文庫)>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。