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暫定ブロードキャスティング

近況: 農業高校ラブコメ 「のうりん」(GA文庫 ライトノベル) は8月12日からきっと大絶賛発売中!!! ちょっと何かに似てるかもしれないけど気にするな!意識してるだけだ!!

It's a too small world to...<アストロノト>



「支柱解除!報天、離陸するッ!!!」

報天を地上に縫い付けていた3本の支柱が、花が開くように倒れていく。
ふわり。大勢の人々に力強く持ち上げられたかのような感触がして―
ノトたちは、地表を離れた。

第一巻第五夜<報天行>より
あなたが火星人のところにに派遣されるとします。
何の準備をしますか?




赤松の兄貴は緑の縞パンを用意しました。


笑ってはいけません、まじめな話です。


これはファンタジー世界でのSFらしき何かですね。例によって私程度の筆力ではこの荒唐無稽な作品を表現できないのですがファンタジーらしさを巧い武器にしたファンタジーSFです。
その最たる例が異性人とのコンタクトに際し失礼にならない色の服を選んだりする描写に現れているのだと思います。

正直言って既存のカテゴライズが通用するものではありませんが、市場での立ち位置ではバックトゥーザフューチャーのような冒険SFファンタジーの古典に類するものでしょう。類するものでしょうが似たようなものがないのもまた事実。ですが奇妙にもライトノベル本来の役割を果たした作品なのではないかなぁとも思いました。

この物語では主人公のノトとその一行は月に行き地球への衝突コースを取った小惑星に降り立ち火星の探索を行います。そういう三次元展開だけでは飽き足らず時間旅行までやってのけるのですがそういう有象無象のものをこのたった3冊の文庫に込めたその全力投球っぷりが産む疾走感こそが最大の売りなのかもしれません。
その疾走感を後押ししているのが時折魅せるこれはと言う表現の巧さではないでしょうか。文学系ではなく的確な言葉で意味を捉えるタイプの筆致です。十数行つかってひとつの心情や立ち位置を表現すると言うのならば誰にでも可能かもしれませんが的確な短い文ほど人の心を打つものはないと私は思います。しかし、そういう文章上の技術も中身あってこその台詞や章句に滲み出るものであるわけです。正直なところ緋弾のアリアで5巻かけてやってきたことがたったの一冊でたたきつけられたかの印象もありましたので何がにじんできたかはお察しください。

少なくとも後にも先のもこれほどまでに濃く、かつ年代問わずに読み応えのある冒険SF作品はそうそう現れるものではないと思います。確かに宇宙云々と言う話に目を向けがちですが年取ってくるとノトたちをくるんでいる文化に目がいきがちになるんではないでしょうか。最後の最後に明かされる縞パンに込められた純愛なども含めて宇宙と人とを切り離さなかったすべてをくるんでいるかのような人間くささが魅力的でなりません。ハードSFのくくりではなくあえてSF(少し不思議)作品としてみたほうがよいでしょう。



少し話は変わりますがグランディアと言う往年の名作RPGがあります。越えられない壁、はるかなる山脈、時空の断層のはるか向こうを目指す冒険者たちの物語を忘れられない人がいるならば、読んでみるといいかもしれません。





プラネタリウムはいかがでしょう、どんなときも消えることのない無窮のきらめき。
そんな空の向こうの宝石たちに手を伸ばした冒険者たちのお話です。



上映プログラム

第一巻<あかいいとでんわ>
■New Moon■第一夜:ラビン・シンパシア<恋する共感>
■Crescent■第二夜:ライトスタッフ<宇士選抜試験>
■Half Moon■第三夜:アストロノト!
■Gibbous Moon■第四夜:パビリオンⅠ
■Full Moon■第五夜:報天行
■Izayoi■第六夜:帰還軌道
■New Moon Again■最終夜:それぞれの宇宙へ


第二巻<こんなこともあろうかと>
★プロローグ―その星屑の中の少女
☆墜落52日前―招かれざるものたち
★墜落50日前―消え行く共感
☆墜落48日前―宇宙に最も近い島
★墜落23日前―驚天行
☆墜落32分前―ネロ
★エピローグ―予言の行方


第三巻<ちかいのゆびわはなかったけれど>
★プロローグ―フォボス・デイモス<砕け散る星々の夢>
☆第一章 イニシラータウスタマカの指輪
★第二章 じゃあ俺が行くよ!
☆第三章 超天行
★第四章 マルス<火星中毒>
☆第五章 広がる共感
★第六章 いずれ月までも
☆最終章 アストロノト<宇宙のノト>



<きっと、とぅびぃこんてにゅうど>
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