暫定ブロードキャスティング

近況: 農業高校ラブコメ 「のうりん」(GA文庫 ライトノベル) は8月12日からきっと大絶賛発売中!!! ちょっと何かに似てるかもしれないけど気にするな!意識してるだけだ!!

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★神明解ろーどぐらす 2★

こいつは現代版日記文学ですね。



●目次

第一話 目標を掲げるの回・・・11

第二話 買い食いナンバー1フードを決める回・・・58

第三話 尾行の回・・・118

第四話 放課後デートコースを考える回・・・155

エピローグ・・・234

二つの目標を叶えた女の子の回・・・250





上記のような短編集なのですがラブコメばかりのMFにありて純粋なラブストーリーになりそうな予感がしてきました。

作品全体で言えばラブコメはラブコメでも短編集であるためにどうしても他の一つの話として作っている作品に比べるとチープな感じが拭えません。MFには僕は友達が少ないのように短編羅列で文庫一冊が成り立つという神がかり的な作品がありそちらも面白いものでどうしても比べてしまうのですがMFレーベルでというくくりで見てみると、テキスト部分でイベントを見せつつスロースッテプでストーリーを進めていくというある種の規格が模索されているのか?と思わせるような節があります。

ただそのようなブツ切りのストーリーを成り立たせるというのは案外に難しく文庫一冊をネタで埋め尽くす物量などがなければまず出来はしないでしょう。そのような書き手の負担ばかりが大きくて読み手にとってみれば物足りなさを感じさせる危険性のあるものという書式ながらも十分な結果が出ているという意味ではかなりの地力があるのでしょう。



前回はコメディが主体になっておりカバン持ちジャンケンの部分ではニヤニヤしながら読んでいたのですが今回はガラリと雰囲気が変わり道草中の道草のおいしさの秘密や大型商業施設の屋上から見上げた区切りのない空など、ギャルゴにおける真夜中の自動販売機のような日常の雰囲気を重視して書かれています。
特にこのへんが強みになっており、例えば「はるはあけぼの、やうやうしろくなりゆくやまぎわ」のような日記文学(あるいは随筆)によく見られたその当時の風景の描写が現代的な見方をすれば「ジャスコの屋上から見る彩市の街並み。それほど遠くまで見渡せるわけでもなかったが、住宅街のど真ん中に居ながら野暮な電線に邪魔されないでパノラマの青空だって見える」のようなに描き起こされているのではないかなとも思えてくるわけです。要するに現代の高校生の生活というよりも現代の町の風景がキチンと描かれておりその世界をぶらぶらしているところがひとつの魅力にみえてきそうな雰囲気があるのです。(街歩き系のテレビ番組を想定するといいかも、トラベリクスとか)




そして肝心のストーリー部分なのですが今回はまりも視点で締めくくられます。
このへんもまた高校生らしい甘酸っぱさと体面の維持との均衡からくる愛らしさが出てきておりその昔赤い実はじけたというストーリーが小学生の教科書に載っていましたがあんなふうな赤い実がはじけてすぐのたどたどしさが垣間見えます。
このへんにも関連するのですが前回がキャラ物として押し切ろうとしていたのかもしれませんがいい感じに力が抜けておりキャラ各自に変な力みがなくなっているように感じます。よく言えば力が抜けて洗練されているというものなのですが悪く言えばラノベらしくないような感じです。このへんが結構なブレがあるなぁと感じたのですが作品全体がいきなり毒のないティーン小説に転換してしまっているためにどうしても一巻目との連続性に違和感があります。一巻目が千歳と十勝の回で二巻目がまりもの回と言ってしまえばそれはそれで技のうちということになるのでしょうが三巻目がどうなるのかなぁ・・・






総じて見ても悪くな無いものの一巻目での引きと二巻目での結果とが全くの別物であるために困惑している状況です。
コメディ路線+ラブコメという路線で突っ切ると思いきや二巻目で古の日記文学のような風俗・雰囲気描写と純愛ストーリーのそれなりのレベルのものを持ってきてしまっているためにどう位置づければいいのか。
三巻目でどう出るかですね。
要するにこのシリーズが全編通してのオムニバス形式を貫き通すというのであれば問題はないのですが、オムニバスと明言されていない状況で作品だけを提示されている状況では読み手としてはどうとっていいのかわからんのでせめてオムニバスのテーマとなるものが確立していたならばと思います。なんとなく見切り発車観があるなぁ・・・
書き手を含めた作り手の視点からしてみると下校をテーマにした様々なストーリーを詰め込みました、日常の中に転がっているかすかな奇跡、綺麗なものをご堪能ください!という感じのものなのでしょうが残念ながらパッケージからそれが伝わっていないのです。

あとも一つ、現状でこそ言えるのですが挿絵のクオリティが段違いに上がっています。
もともと癖の強い絵をかかれる方だったようですが、癖絵云々を言う以上に魅力的な絵を書かれています。
もし表紙の千歳が目に止まったら是非ともお手にとってパラパラとめくってみてください。
個人的なおすすめはP241のさきっぽです。
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読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

■コミックアライブ8月号

夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品夜夜は高級品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



き・・・
聞きました!?
夜々は高級品でした!!


↑今月のMVS(セリフ)
このカットは一見の価値あり
よるよるかわいいよかわいいよよるよる



今月は早めに届いたなぁと思ったけどもう28日なのか。
以下、今回も主にラノベ組の進捗状況(掲載順)

●僕は友達が少ない
今月も二話掲載。
せもぽぬめ登場(ギャルゲヱの世界にようこそ)から幸村登場まで。

●IS
箒とのシャワーシーン上がり鉢合わせまで。

●緋弾のアリア
バスジャック事件終了とアリアのおでこに傷ができてマジ凹みのアリアところまで、いよいよ原作一巻最後の山か。アリアがパッチンドメをなんどもつけたり外したりしているシーンをきちんと描写してくれていてよかった。このへんの機微をアニメでも見落とさないで表現して欲しいなぁ。落ち込んでいるという表現も単にorz書くだけでは物語のワンシーンにはならないのです。落ち込んで迷って手遊びしながら考えに考えて、それでも外っ面では強がって。このシーンにちゃんと一回とってくれたってことはきちんと読み込んでるんだろうなぁ。
物語というのは緩急の付け方次第、要するに演出で面白くもつまらなくもなるわけですがクオリティというのは何も作画が綺麗だとかそういう話だけではないのです。

●機巧少女は傷つかない
ぼっちのシャルが袋にされて夜々が割って入るところまで。


●ディーふらぐ!
今回休載かと思いきやドラマCDの収録レポ&漫画が掲載。
しかし魔王の中の人×御前様というのは当代最強の変態×ツンもろキャストなのではないだろうか。




はがないの人はどのくらいのポテンシャルを秘めてるんでしょうね?
前回でかなりレベルアップしていたなぁと感じたんですが今回はそれに輪をかけてクオリティが上がっています。
細部まで書き込むタイプの人ではないのですが表情の書き方がバラエティに富んでいて他のことはわかりませんが人物表現だけに関して言えばベテランクラスのものを持っているような気がします・・・・・・・・・・・・・・・・わたしは漫画はあまり数を読まないのですがこのクラスの表情描写はみたことがありません。
表情豊かな星奈の表現のような特に大笑していたり露骨に怖がってみたりなどの描写というのはもとより夜空が綺麗な夜空になったコマを絵だけで表現できるのはおそらく全編通して表情豊かに心理状況を書き分けているためかと思われます。
これに加えて無機質系の幸村の表情を無機質さを失わせずに書き分けているところなどもすごいなぁと思います。

泣いたり笑ったり怖がったり「これはただのゲームなんかじゃなくて・・・・・・ 言うならばそう・・・・・・・・・人生かしらね!」のシーンのきりっとした顔や「はぁ」とこバカにしたり理解に苦しんだりと、表情がコロコロかわる星奈がかわいすぎるわけですが人物の心情の捉え方とそれを表現できるスキルだけでも十分に魅せられています。

このような実力を見せつけられてしまうと来月の小鳩の登場を期待せずに入られません!

だがその後のアレはどうするんだ?聖剣のブラックスターのところは・・・
読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

とある神話を回遊するまおーさま

パッチかアペンド2でまおーさまの出立描写が追加されたみたい、さっき気づいた。


今回のVERITAは同ブランドの作品を整理する意味合いがあるようで、ZEROから入ったにわかのわたしとしては少しわからないことがあったものの、そのへんも含めて次回作への引きのような物語構成になっている。


このブランドの白眉はなんといっても作品群の背景となっている世界観であり、その壮大な世界を様々な登場人物が駆け抜けていくというところこそが最高の見せどころである。
しかもそれが完成度の高いRPGという形で提供されているためにこれ以上にない魅力を見せてくれる。

今回の物語のは実質的に見て三者視点で進められていくわけだが、姫神メイドさんの成長部分が特に印象的だった。
序盤は自分のことだけしか見えていなかったこの娘は、自分より遥かに大きなものを抱えた神殺しとともに旅をしていくうちに贖罪以外のものを見つけ、彼女の言葉通り「生まれ変わる」のである。
何百年もの時を生きることが当たり前の神々の世界においてこのような言葉は重要である。
同作品には前作から長い年月が立っているのに変わらないものも多くある。
時間が何も解決しない世界においては彼女自身の経験から変わるしかなかったのだ。

その姫神がメイドとして覚醒していく過程というのは、言葉にしてみれば調教もののように見えるが、その中身は献身を生む余裕をもつまでの彼女の成長の物語なのである。


「世界から疎まれながら、たった一つの約束を守るために、いつまでもいつまでも・・・・・・」

神殺しは戦い続けるわけだが、その過程で時に誰かを勝手に救ったりする。
そこで救われた人々は決して彼を敵とはみなさず、どんな困難があろうと場合によっては付いていく。
その際たる例が彼女なのだろう。

長編物語の面白さというのはなんといっても過去に何かがあった、そしてその結末としてこの物語があるという一種の思い出のようなものを形作るところなのだろうと思う。

正直、重たすぎる物語ではあるものの、登場人物たちの魅力と様々な表情を見せてくれるからこそ悲しいだけという印象を植え付けることがなかった。

世界がどうなるとかいうそういう他人事の物語ではない。
どこまでも、個人はどのように考え、行動したのかの物語。

唯一女の子の顔してるアペンドディスクの盤面のカットがこの物語最大の救いのような気がする。




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読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

●曲がれ!スプーン (邦画)

ゆるゆるほろり、ときどききょうき




たとえばさ、自動車産業の重要性を説いてモノづくりの重要性を強調するとみんなよくわかんなくても納得してくれる。
けどさ、ライトノベルの重要性を説いて第三次産業やサービス業の重要性をといても、ぷっ、くく・・・とわらわれて終わりです。

それは単純に自動車というものが数百万する高級品であり、さらに社会的なステータスを持っている商品だから、これを理解できるわたしはきっと特別な存在なのです、と思っている人が多いからなのでしょう。

そういう人からしてみればたかだか数百円程度のものが30万部売れて大ヒットになっているライトノベルの世界など、なんか気味の悪い奴らの集まりにしか見えないんでしょうね。

そういう人たちに、アニメはドラえもん、漫画ならよくてワンピースの話を振るとこう答えます、みんな知ってるし、売上もすごいんでしょ?



要するに金になるかならないかの薄っぺらな価値観がこの国を覆っているように感じます。






ちょいと小話をはさむとわたしは昔はマスコミが嫌いだったのに新聞社を受けました。
広告関係の仕事がしたかったからです。
例えば西日本新聞のようなところで低い目線から見所のありそうな商品や企業に唾つけておいて、将来的にお得意様になってもらう、そしてそういう人たちにとっての販路を創りたいと考えていたわけです。(挑戦したいと考えている人たちの窓口のようなもん)

結局福岡で受けられるところはすべて面接で落ちましたが、新聞社というのはやはり実力がないとやっていけないようで、某社で露骨なぷくくをくらった以外では、なるほどねぇという感じで話を聞いて理解しているような人たちばかりでした。

が、それをあんたにできるのか?という切り返しに答えられませんでした。

けど今なら答えられるような気がします。




車はライトノベルの代わりにはなれませんし、その逆もまた然りです。

数百円で買える楽しさや、そこから先につながる何かというものは、どれだけのお金を積んでも得られないかもしれない、本当に具体的なものなのです。

子供に車を与えても宇宙へのユメなど育つものではありませんし、その子供はiPadをつくろうと思うこともないでしょう。
宇宙へのユメを持つきっかけ、iPadをつくろうとしたきっかけというのはもっと別のものなはずです。

いまでもあそこの新聞は読みませんが、あの面接で哂われなければここまで意固地にブログを書き続けようとは思わなかったでしょうし、大衆迎合をここまで拒んでそれぞれの良さ悪さを考えていこうなどとの妄想に浸り続けることはなかったでしょう。




そういう、現代的な価値観が排斥していったユメのようなものがこの作品のテーマになっています。











「小さい頃は今よりずっと不思議な世界への扉が近かったような気がする」



ゆうれいなんか見えないわけがない!とか、UFOは本当にいる!など、主人公の米(長澤まさみ)はオカルトの存在を信じながら


それを、ある種のユメというかあこがれのようなものとして生きているわけです。

実際にオカルト番組でそのような超常現象をあつかう仕事につけたというのはある種の幸せだったのかもしれませんが、世間にとってその不思議な世界というものは、見世物であり嘲り笑う対象でしかありませんでした。



それでもそういう不思議な世界への思いを捨てられない米に送られる、本物の超能力者たちからのクリスマスプレゼント。



なぜか感動してしまうような物語です。





と書くとなんかカッコいいんですが、締まりの無い中高年たちが主役です。
この物語にイケメンなど必要ない!



物語構成の部分だけで言えば、前半はほとんどが伏線のためのゆるい話でしめられているために正直コメディ部分が肌に合わなければ面白くありません。
正直なところわたしも、開始30分くらいまではこういう話の筋ならラノベで美少女いっぱいにしたほうが面白いよなぁなどと考えていたのですが後半になると完全にぶちのめされました。何がなんでも全部見ましょう。



この物語に登場する超能力者は、すべてが小悪党で、超能力を持っていながら社会的に成功することもなく、世間から身を隠して生きています。
ですが彼らにも超能力者なりの意地や矜持があるようで、米の思いに応えないわけにわいられないわけです。

しかしそれは超能力者だけの特権ではなく、なんの特殊能力もないびっくり人間や、近所のケーキ屋も不思議な世界を通して誰かのユメを守ろうとして奮闘しているわけです。

あのトナカイが伏線になっていたり、様々な伏線が張り巡らされて入るもののお話自体はシンプルなものです。 
あくまで表現したい内容が大事なのであって、それを伝えるための最低限の脚本で物語が構成されていると見たほうがいいのかもしれません。



邦画らしい邦画。のように見えて独特のテンポがあります。
とてもよいB級映画。
アクションもののような派手さとは無縁の淡々とした超能力者達の日常の一コマ。

そういう日常を面白く再現している役者さん達の演技がとてもゆる~くて心地良く、そこに志賀廣太郎のダンディボイスが追い打ちをかけてきます。


けれど、決して寝てはいけません。


最後まで起きていれば、サンタの正体も明らかになるのです。



そのサンタの正体を目の当たりにして、その惨めったらしさを笑えますでしょうか?




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読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

●不墮落なルイシュ●プリンセス・ビター・マイ・スウィート●ともだち同盟


ベネズエラの人の足跡をたどる。

以上の三冊を左から右に読んだ。


少しその経緯をば。


もともとこの人の作品とは相性が良くないというものがあったんだけれど、それでもなかなかに良かったベネズエラを求めてしまった。

ベネズエラでは物語が完結していないという不満があったので、ともだち同盟が400~500ページクラスの本なら即買いするつもりだったんだけれど、実際には本編が234ページということで一応保留にしてルイシュを買ってみた。


感想:生足さん何やってんですか!8月15日に月見月理解の探偵殺人3が刊行されるのに!!とっととれーくんを誘惑しにいかないと交喙に寝取られますよ!!!!!


なんというか、微妙な出来。これがベネズエラの人の作品だとはどうしても思えなくて、プリンセス・ビターを買ってくる。


感想:おそらくMF文庫Jのひとつの到達点とも言える作品。ベネズエラの後日譚として書かれているために尺不足などの問題点を抱えているもののあえてさらに尺を縮めることによって、捕食者・タマシイビトそして、忘れる側ではなく忘れられるがわの畠山チャチャの本当に短い期間のシーンを切り取ることで清冽にチャチャの可愛さを描いている。群像劇に仕立てているぶん本当に小さな事件を取り扱っており本書一冊では物足りないかもしれないが、ベネズエラと対になる話として一つのテーマを遺憾なく食い破っている。まだ一作目であり、手なれないところがあったのかもしれないが次回作でさらに飛躍するものかと思われる。


そして、胸踊らせながらともだち同盟を買ってくる。





感想:すべて**が悪い






なんなんだろう?この微妙な感情は?
博打打ちぞろいのMFにありてひとりだけまだ博打売ってないような感じがする。

MFじゃなくてGAで叩き上げてもらうか、そのまま行くなら電撃か講談社でもよかったような気がしないでもない。兼業さんだからそこまではしないでも良かったのか?

某所でデスブログと囁かれている某一迅社文庫の某T澤さんの言動は、単に宣伝目的というだけではなくて自分ならこの人を使っていい作品を書かせる自信があるというようなもののような感じがするけれど今後も言及があるのだろうか・・・

角川の人はいったい何を読んでこの人に声をかけたんだろう?
文学的にはこのような作品がもてはやされるのかもしれませんが、少なくともベネズエラ・プリンセスを読んでのオファーではないような気がします。



以下各論。



●不墮落なルイシュ
時間軸的にはベネズエラのひとつ前の作品らしい。
ベネズエラの人の作品でなければ裏表紙の概略みて何も言わずにスルーしていたと思う。
ただ店頭を見る限りでは補充が入っているので売れはしているみたい。
ストーリーは公式を見ればわかりますので割愛。

パラパラとめくって見ると生足さんのような幼女の挿絵があるわけですが、この挿絵を見る前から理解?というような感じがしていました。ともだち同盟でも似た様なヒロイン描写をしているのできっとこの人の書き方が生足のひとと似ているのでしょう。あるいはミステリー関係ではこのような台詞回しをしているヒロインが流行っている、あるいは単に似た性癖の持ち主、あるいは文学方面での魔性の女の表現のテンプレートか。
挿絵の人もベテランのイラストレーターさんでイメージを外していないのにキャラがどうも汎用臭い。

なんというかいかにも僕新人ですみたいな感じの、力のある人なら誰にでも書けそうだったり、ライトノベルをあまり読んでなくて講談社のエンタメ系読んで小説書きました的な感じがする。


読んだあとにはなぜかよく生足を読もうと思ったよなぁとか思いながら生足をペラペラめくってました。
本当にあの手の話は嫌いだったりします。
ファンタジーはなるだけ読まないというのは黒歴史を開いてはなりませんというのがあり出来が良くても魔材はフォローしていませんしシャト子は建築物の話なので読んでいるというのがあります。
ミステリーってほんとになんで嫌いなんだろう?と考えると初期の西尾維新を読んでたからかもしれません。多分きちんとしたミステリーを読んでたらまた違った好みになったのかもしれませんが今となってはどうしようもありません。

そういう意味でもこの作品との相性が悪かったのですが、最後まで読んでいるところからするとそれなりのレベルにはあるものかと思われます。(自分のことなのに他人のような言い方、本当によくわかんないの、技量が高いというのはわかるんだけどそれ以外が本当にわかんない)

ちなみに作者さんのホームページで先程の幼女(仮)のサイドストーリーが読めます。


●プリンセス・ビター・マイ・スイート
ベネズエラの後日譚。左女牛朱美・実祈姉妹も登場するベネズエラ・ビター・マイ・スイートの続編。
本当にMF主流らしくない感じの作品だけれど似た様な雰囲気というのが・・・なんだろう、頭の中に出かかってるのにあと少しで出てこない。
あの、画像のイメージで言うと隕石が地球に向かってきて世界が終末の雰囲気に包まれている中で幼女がひとりバット持って山の上に立っている画像がネット上にあるんだけれどあんな感じ。
その娘が何をしようとしているのか?と考えながら以下の分を読んでみると面白いかも。

概要はさっき書いたのでだいたいあってる。

index
1.悲惨な運命に飲まれる男の話
2.哀れな弟と【死見会】の話
3.自己中心的で妹想いな兄の話
4.可愛くて恐ろしい女の子の話
エピローグ

可愛くて恐ろしい女の子の話というのがこの話の本質。
結構調子が良くて、したたかで、ここぞというときには意地を通すし、いざとなるとしおらしいという感じのヒロインの畠山チャチャの動きをほぼ全編にわたって描ききっっており、エピローグでキャッチボールをしながらプロポーズまがいの告白をするところなどはニヤニヤせずにはいられません。

「ノーコンだよ、畠山さん」
「関屋君を試してるんですよ」
 誰にでもこういうすっとぼけたことを言うのが彼女の特徴だ。だんだんとその扱い方もわかってきた。
「もう三十球は試されたんだけど」
「そうですね、じゃあ合格です」
「何にさ?」
「わたしのパートナーにですよ」
 完璧な笑顔で彼女は言った。
 なんだ、これ。

「わたしのノーコンボールのパートナーにですよ」

「あれ、もしかして何か変な期待でもしちゃいました?」


ちなみにこのチャチャさん、弟を女装させるという姉属性もちでもあります。

複数視点から一つの事件を見つめ、登場人物それぞれの想いを描くという特殊な書き方であるために、読み手にとっては分かりにくいか、あるいは尺不足のように感じられたかもしれませんが、キャラ描写だけで言えばこういう喜怒哀楽を人物ベースで描ける人というのは少ないような気がします。
映像に例えるとけカメラが登場人物に近いような感覚で、文章媒体にありがちなずっと俯瞰風景で物語が進むようなものの正反対の面白さがあります。
近くにいるから登場人物の表情がよく見えるという感じです。

自分の運命を小さなスコップで打ち返そうとするチャチャの姿は結構いいもんです。
そういう表情がコロコロと見えて来ます。
ひとりのヒロインを徹底的に可愛く書いていくというタイプの作品でハーレムものとは違った良さがあるのです。

このような視点が今回読んだ他の作品からは完全に消え去っているのはなんでなのでしょうか?






●ともだち同盟
角川の色に染まってしまったというか、もうベネズエラの跡形も無いような気がする。

それが過去のイメージを払拭する新スタイルの確立という形で成し遂げられていればよかったものの、なんというかレベルの高い人なら誰にでも書けそうな感じののっぺりした感じのいかにも文学系統の作品をなぞったかのような作品になってしまってた。

はなしというのも三角関係の痴情もとい友情のもつれと、なぜか無理に人を殺してみたり、ふらっと死んでみたり。なんというか勝手に進んでいくので?だった。ミステリーっぽいのに後出しジャンケンされるとほんとに?になる。?になるとかなんと頭の悪い表現か。でも?になるという表現がいちばん当てはまるような気がする。うまく言語化出来ないの。


大きく分けて前半と後半と最後の変な超展開に近い落ちのような、ペースというかリズムが全く違い、テーマまでもが違ってきているというのがなんというか違和感がある。

本当にプリンセスのような手法できちんと5か600ページくらいになろうが一つのおはなしを書き上げたならば、文学レベルの中堅作家程度でも太刀打ち出来ない様なものを書けるだけの可能性はあるような感じがする。ビター2作を読む限りでは。

けどこうやって連続して読んでみると、基礎能力が高いのにオーバーキルをもっていないような感じが拭えない。

電車にのって日常をめぐり、時に冥界をかすめてみる。ここまで来て未知なる森田節炸裂か!と思いきや99,999でカンストしてしまい999,999がでなかった。惜しい、惜しすぎる。

読んだ当初は角川の矯正が入ったのかとも思ったのですが、そういう独自色よりも優先すべきものがあったというよりも、どこか一点を突き詰めて書いたことがないがための出力不足のように感じた。あくまでもわたしの感覚では。MF作家なのに変態になりきれないなんてもったいなさすぎる。ましてやその頂点たる大賞を射止めた位置にいながら何をためらっているのだろう?




あとこの考察自体が妄想な上にさらに妄想を重ねると中国地方で一つの文化属性ってのがあるのだろうかと思うフシが少々。
この物語できになったキーワードは以下


電車のはなし、太陽が眩しいから人を殺したの異邦人の話(P171)、異世界迷いこみの話、二人ぼっち(P154)



二人ぼっち?



とくに異邦人と二人ぼっちの単語はなんか、とってつけたというか、この人の文を読んできてなんとなく浮いた感じがしてたんですが、まさか葉村哲さんを意識してたりするのか?と変な勘ぐりをしてたりします。

ええほんとに強引ですが。

ふたりぼっちと書いてたらなにかあるのかもしれません(妄想)が二人ぼっちと書いてるので違うとは想いますが。

ものすごい妄想力を働かせるとふたりぼっちをべた褒めしているタイプの人にどう思う?みたいな符号を送ったのか!!!とかとても自意識過剰なことを考えたりしたのですがそういうことはまずないでしょう。

広島と神戸って近いの?感覚的に博多小倉間を行き来する感じ?それとも博多熊本?
二人に交流あるのだろうか?


とかむちゃくちゃな妄想を繰り広げたりしたんですが華×花の人も空間を意識してたりするような書き方をしてるので地域属性のような感じなのかもしれません。大阪、中部と北海道にもそう言うのがあるらしいのでそういう感じのものでしょう。

とか考える以前にMFの同期か。





全体的に器用貧乏なんかもしれんね。

葉村哲さんのように特殊属性しか持ってないような人とは違い何でも書き分けられるようなタイプなぶん、二人ぼっちが終わって天音さんを書いてる中で瑛子を書いてしまうような不器用さがなかったのでしょう。
新シリーズでも過去の作風を引きずってしまうような不器用さがなかったがために、新シリーズを一から創り上げてしまえるぶんいくつもの作品を書いていく中で育っていく持ち味というのが育たなかったのかもしれません。

あくまでふたりぼっちを意識しているということを仮定すると、たぶん一巻までしか読んでません。
作風自体がなんかそんな感じです。淡泊でMFらしくないんです。
ものすごくいい始まりは書けるのに結末が結ばれていないような感じが4冊全てから感じられました。プリンセスは物語が終わっていないという不満の残るものではなかったのですが、その他がなんとなくえ?これからじゃないの?という感じで終わってしまっているのです。あるいは急に尻窄みになってしまうか。


ふたりぼっちというか葉村さんは世界中を敵に回して戦う咲希さんや、危険な状況に置かれた想い人のところに何も考えずに飛び込んでいくような瑛子のような強烈な意志をもった人物描写には強いのですがそれは彼女たちが行き着く先を明確に意識しているがゆえだと個人的には思っています。
ただ隕石を打ち返すだけではなく、必要と有らば逃げていった危機を追いかけていって粉々に粉砕しても当然でしょう?みたいな顔しかしない様な苛烈さがあるわけですが、この人の人物の書き方は神話などの建前など何も無い意志だけの化け物どもが徘徊しているような物語をベースにしているために普通の描写に変換する過程でかなり苦労しているのかもしれません。
そういう過程で瑛子ではなくシロコではなくコッペリアではなく、ただの一般人である天音さんを書けるようになったというのはきっとものすごい成長であったはずです。
そういう一般人の天音さんが強烈なヒロインたちに負けじと何かに挑んでいくのですからそれはもう大変なことでしょう。ダメ川さんと呼ばれながらも頑張っているところも結構かわいいものです。





とか変なこと書きましたがそれはそれ、これはこれ。人それぞれに作風というのはあるはずですので全くタイプの違う人の話をしても仕方ありません。

この人の本気がいまいち見えないのであくまでも今まで読んできた中でこれだと思う同系統のものは月見月理解の探偵殺人だと思われます。
ヒロインの書き方からそう思ったというのもあるのですが、ひとつのテーマを徹底的に解剖するような感じの書き方のほうが楽なんじゃなかろうか?
つき、長いので以下生足は難しいテーマを扱うタイプの中では結構特異な書き方をしておりしかも今まさに噛み砕かんとしている状況なので三巻を楽しみにしてる作品です。(白鳥さんの新作はまだだろうか?)
例えば生足一巻ではミステリーというテーマの外堀をまず埋め、二巻目で実際の謎解きゲーム内での理解達の交戦という流れになっていました。
もともとが熟練の作家さんがひしめいているような分野のものをなんとかライトノベルに飲み込んでしまおうとしているのです。
一応のところときどき、ほんとうに時々嘘つきみーくんと壊れたまーちゃんのようなミステリーっぽいものを読んでしまって勝手に気分が悪くなるとか言う頭の悪いことをときどき、ほんとうにときどきやっているのですがなぜかナマ足だけは読んでしまっているわけです。
謎解きが物語全体での交戦の舞台として位置づけられているのでゲームが終わってもまだ面白みが残っているという不思議な感じがするのですが、肝心の謎解きゲームのところで突き抜けられないかという状況になっています。
砂山を作れと言われて一救いずつ砂を積み重ねるのではなくてブルドーザーで一気に山を作って形を整えているようななんかそんな感じの書き方をしています。
ナマ足にはその他の魅力もあるのですがスタンスでだけ見るとビターと似ているような気がしました。




あと最後の結びでホーンテッド1のラストがよぎったのですが何か示し合わせてたりするのだろうか?





なんとなく、こう、紳士の皮を脱ぎ捨てて一作書いてくれないだろうか。
外から見ているとMFはとにかく書かせて勝手に育てという感じで、GAのように良さを活かしたまま調教するような環境は望めない。
自分の作品がどのように見られているかに鈍感なところがあるのでどうにかそのへんだけを軌道修正してあげられる偶然はないだろうか。

現行の商用文学がどういう状況なのかがほとんどわからないので文学的に成長するのならばこのままでもいいのかもしれませんが、ラノベ読みとしてはちょっと残念な気がします。
読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

●隙間女(幅広) ●オオカミさんと○人間になりたいピノッキオ ●星と半月の海

夏休みにおすすめの短編特集です。


●隙間女(幅広)


現代風学校の怪談短編集です。

contents

第壱話 『隙間女(幅広)』
第弐話 『消えない傷と恋占い』
第参話 『デコは口ほどにものを言う』
第四話 『花摘の園で相席を』
第伍話 『隙間女(飽和)』


本屋に行くと自分以外の人はどの表紙に釣られてるんだろう?というのがよくわかるのですが、本書は田舎本屋の発売日で後一冊というところまで減ってたんで買ってみました。
あくまでわたしは、そういった純粋な消費行動研究への欲求という動機から本書を手にしたのであって、決してロリノベが読みたいなどといういかがわしい理由で買ってみたわけであはりません。ほんとだよ!

各話出来にバラつきはありますがレベルの高い良作です。


第壱話 『隙間女(幅広)』
表紙の黒髪ロングの娘さんが隙間女です。
その隙間女・針美発言集

「はい、天性のストーカーですから」


もうこれでいいような気がする。
隙間に潜む隙間女のアイデンティティを死守するために問題発言を連発する針美と、彼女を飼育飼い太らせようとするポチャ専主人公との掛け合いが流れるように交わされる変態ラブコメのようなものです。
針美はそのアイデンティティ上ニートもかくやと、ひきこもりたいような感じの発言を連発し、変態主人公は彼女をいろいろな意味で外に連れ出そうとします。
短編というのはある種の様式美であり構成は簡単でもいい、その短い尺の中でいかに密度を上げるか、勝負すべきところはどこかなどの選択が要求されてくるものなのですが、つかみの一話目は流れるような変態トークと強烈なキャラです。




第弐話 『消えない傷と恋占い』

次なるは魔女のおはなしです。
個人的にはこれが一番好き。

主人公・吉山は魔女・黒田伊織の魔法により顔に一生消えない傷を受ける。
その傷のせいでクラスで孤立してしまった吉山は復讐を誓い、黒田の正体を暴くため彼女の所属する生物部に乗り込むが・・・


伊織がものすごくかわいい。
魔女の魔法の正体がものすごく乙女チックだというのも萌ポイントの一つですが決してそれだけではない。
短編というのは鋭い読み手ならある程度あたりをつけながら読むらしいのですが、あえて裏を読ませるというのも手の一つです。このおはなしでは伊織の心情を読みながら読んでいると萌え死にます。これを公共の場で読んでいてニヤニヤしていたわたしはきっと立派な変態です。

伊織はずっと御前様ボイスで再生されていたのですがああいう感じの脆さが似合う、黒髪ロングポニテ好き(わたし)にはどストライクだったりします。
凛としている人間がしおらしくなったりした場合にその動機となっているのは何か?
それが最後に一つの秘密に収斂するところで一気に読み手の中に蓄積された魅力が解禁されるわけです。

他の話よりも昔に書いたらしいのでラブコメのようなものにしては随所に刺々しさがありますが、それがかえって伊織の凛とした姿を引き立たせるような冷たさ?のような物になっていてマイナスには作用していなかったりします。
またこのような傷の痛さが最初に持ってこられたがためにハムスターをもふるところや伊織が指を咥えるところの柔らかさが引き立ちます。P105の挿絵ですね。萌え萌えです。

これはおそらく対比技法の一種なのでしょうけれど伊織がわざと喧嘩を引き出そうとする呼び水のような技法も盛り込まれています。
本当に伊織が吉山とコンタクトを取ろうとする様が魅力的です。



第参話 『デコは口ほどにものを言う』

残りの話は冒頭の二話に比べるとおとなしいのですが、冒頭の二話がクリティカルヒットであとは平常運転なのでしょう。
ようやく登場の炉理っこヒロイン。

おでこに人面疽(口だけ)の出来てしまった小石原春は、人面疽の治療費を稼ぐためにアルバイトを始める。
なぜか自分を払うためのお金を稼ぐアルバイトに協力する人面疽のそ~ちゃん。
二人の共闘関係を知ってしまった幸太郎は奇妙な三角関係に巻き込まれることになる。




第四話 『花摘の園で相席を』

便所飯、それは蔑称である。
花摘の園でのお食事を究めんとする近衛花子。
花粉という苗字のせいで死後トイレの花子さんに任命されてしまった太郎。

数奇な運命から誰もいない旧校舎のトイレの個室で便所飯を共にする二人の相互依存の物語。




第伍話 『隙間女(飽和)』

再びの隙間女。
ぽちゃに仕立てようとして太らせすぎてしまった針美は隙間に帰れなくなった!
針美を隙間にもどすため!針美にチャイナドレスを着せるため!
琢海は愛する贅肉に戦いを挑むのであった。




●オオカミさんと○人間になりたいピノッキオ

アニメ化しているらしいけれどこちらでは映りません!
とくに派手なものではないんですけれど独特の柔らかさがあり、しかも短編形式で10巻超という長寿シリーズになっています。それも次回で終わるのか・・・

毎度のことながら?シモネタ満載なのですがあくまでもそれは等身大の彼女たちの猥談というところにとどまっています。

パイレーツロック(映画)でもそうですが、文化的に優れた人間というのは結構面白く無い、かと言って下品な発言をするといきいきするのかというとそうでもない。
あくまでもそれは猥談が出来る関係があるからこその幸せなのです。


さて今回はヘタレ男特集のようで、数々のヘタレ男がヘタレなりに甲斐性を見せようと奮闘しています。
一つ一つのエピソードは小さなガラス玉のようなものばかりなのですが、それを一本のテーマを通して連ねると綺麗なアクセサリーになるような。そんな優しさというか、余裕というか、マイペースな書き方がされています。



くさすぎたか。

例えば水墨画のひとつひとつの描写を見て小学生レベルだ!俺でも書ける!などという人は結構いるかも知れませんが、んじゃ天橋立図が書けるのか?と言われると多分誰も書けません。
短編集の強さというのはぞれぞれの強さだけではなく、そのテーマにどれだけのアプローチを試みるかという意味合いもあるのです。


内容についてあまり言及していませんが、このシリーズは地蔵さんから続けて三冊目なので特に目新しい所がないだけです。





●星と半月の海


ラノベではなく一般書。

T澤さんがおすすめしてたので本屋で探してきた。

個別の強さとテーマの強さを兼ね備えた名作です。


取材に依る圧倒的な現実感と色を持つ筆致。

才能だけでも取材だけでも、決して到達できないような神域にいる作家さんなんでしょうなぁ



星と半月の海 目次

みっともないけど本当のペンギン

星と半月の海

ティラノサウルスの名前

世界樹の上から

パンダが街にやってくる

墓の中に生きている

解説 中島 駆



●みっともないけど本当のペンギン
絶滅したはずのオオウミガラズが日本にもいた?いる?
ペンギンの飼育係の主人公はその実態を探るために日本を駆ける。
なんかへんなおばちゃんのところへ、北海道の僻地まで。

そこで明らかになるペンギンぽいけどペンギンじゃないオオウミガラスの波乱のあゆみ。
拉致られ、撲殺されて食料にされ、ペンギンのパチモンとして買い叩かれて見世物にされ、

それでも、オオウミガラスという”種”はきっといまも生きているのだろう。


彼らは餌をねだる堕落した飼育ペンギンなどではない、本当ののペンギン(のようなもの)なんだろうから。




●星と半月の海
海遊館などでも人気のジンベエザメ。
その人気とは裏はらに、どのような生体をしているのかはあまり知られていない。

大きくなりすぎて水槽で飼育しきれ無くなると海に帰されることを含めて。

わたしは、子供そっちのけでジンベエサメを追う。わたしはミズ・リドルではないと自覚してからずっと。

ただひたすらにホエールシャークを追うわたしは水族館で飼育していた個体に再会する。




●ティラノサウルスの名前
<ティラノサウルスが危ない>
変なメールを受け取ったパパは変になった。
「ティラノサウルス最強じゃね!?」
けれど今の痛いパパはいきいきしてて憧れる。




●世界樹の上から
閑話。それぞれの出会いを世界樹の上で。




●パンダが町にやってくる
きみは真っ赤な肉塊っを片手で軽々と掴み、牙を突き立てていた。
口のまわりは薄く血に染まっている。一際はっきりとした赤黒い線が、口元から耳の方向へと伸び、君を鬼の形相に見せる。
くちゃっくちゃっ、と肉を噛む音が響く。
そして、カメラを見ると、メェッと鋭く甘い声を上げた。



●墓の中に生きている
生命の系統樹を歩く、枝葉となった先祖たちを踏みつけると仕返しにからかわれた。気持ち悪くなるほど無数のざわめきで。
自分もやがて遺体になり、先祖になる。
人は、いや、すべての生命は、遺体になるために生きているのか。
まだ分からない。しかし、やがて来るその日のことを思う。






さすがに圧縮できるほどちゃちなことは書いてないので紹介が難しい。

一見ふざけて書いているように見えてティラノサウルスの名前が好きだったりする。






わたしが小さい頃って言うと初代ジュラシックパークが公開されたりで、自然史博物館のようなところが賑わっていたような気がする。
今の子供達って言うのは商業的な商品に囲まれていて、恐竜に憧れたりはしないんじゃなかろうかと思うんだがどうなんだろう?

ほかにもバックトゥーザフューチャーが何度も何度も再放送されていて学校で盛り上がったりしたんだけど今どうなんだろうね?


子供の頃に触れた良く解らんすごいものというのは子供の成長の方向を、あるいは価値観を決めるんじゃないかと個人的には思っている。アストロノトが好きなのは子供に読ませたいというのもある。他にも新聞の好みなどからしてみてもおとなのためのスタイリッシュな新聞はあまり好まず、子供?うーんポケモン?というのよりもめんどくさかったり、広告主が動物園だからで動物の写真を載せてるようなものが好きだったりする。

大人が子供に媚びちゃいかんよなぁ




わたしのような偏屈な物の見方や言い方をする人間が言うべきじゃないかもしれんが、お客さんの需要を満たすことが目的の商業というのは最終的に残るものは何も無い。

ハッピーフライトの冒頭でも似た様な話がされるんですが、この世は盤面で区切られた観念上の世界ではないのでどうしても現実に縛られてしまうのです。安全な空の旅というのは快適なだけではなく、どんなトラブルにあっても必ず何とかできるようなものなんでしょう。


芸術家というか特定ゲームでもそうですが、売れ筋は金髪ツインテ、よしこれでいこう!というタイプはどちらかと言えば二流メーカーで、軌道に乗っているメーカーというのは俺のキャラで萌え殺してやるぜ!みたいな意識で作ってるようななんかそんな感じです。


売れることも重要ですが、売って虜にすることもまた重要。
これは商業と芸術という対立ではなく、営業と制作の対立なのでしょうね。
スーツとギークで語られるあんな感じです。

アップルはこの力関係を逆転させたような印象がありますが社会全体の意識が変わるのはまだまだのようです。
iPadを作るには!とかいう議論をしているようじゃねぇ

わたしのようになりたいやつが、わたしを目指してるようじゃダメだ

とか言う事がなぜか言えてしまう文庫というのも捨てたもんじゃないと思います。


科学的に証明されていないから言っても説得力ないか?


読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

VERITA デネヴァの槍塔攻略

戦と女神と書かなければ多分大丈夫


はじめは驚異的な難易度に閉口したデネヴァの槍塔ですが、さすがに三週目以降にもなると戦術を間違えさえしなければ簡単に攻略できてしまいます。

白エウ娘の加速砲撃さえあれば攻略は簡単です。

砲撃だけならリリィでも可能で、実際私も一周目はリリィの砲撃に頼った編成で攻略しました。
ただし後半の絵札連発戦術に対しては、かなり博打要素が高くなるために本当に確実に落とそうとするならば、スキル発動までの時間が4の加速制圧砲撃を中心に据えた火力編成をしなければ確実な勝利を得られません。(スタートダッシュに強いリリィでも砲撃のスキル発動時間が最速でも6なので道具扱いの絵札にはまず競り負ける)


基本対策は以上のように、圧倒的火力でやられる前にやる、なのですが以下細々とした雑談込みで対策を考えてみます。


●おすすめ編成

●支援配置

まおーさまとメキ

どれだけの効果があるのかあまり実感がないのですが、まおーさまの魔術結界がないとだいたい敵の攻撃で瞬殺される感じです、ただ魔術結界があったからと言ってもレベル500のキャラでも一撃しのげれば儲けものくらいの物でしかありません。

それと、まおーさまは攻撃サイクルが短いので討ち漏らしを掃討する為に入れているという感じで置いとくといいかもしれません(ただし、二万以上のダメージを与えるわけではないので過信は禁物、敵が強くなるとさらに攻撃力は減る)、あとさりげなく応援スキルも役に立ちます。

メキは咆哮Ⅲでなんとか敵の初撃を遅らせられないかという感じでいれています。
ただ実際これに頼るのは禁物で、奇襲よりは発動しやすいだろうという程度のものでしかありません。




●メイン

基本的に全てのキャラを500まで育ててから挑むことを前提としたほうがいいのですが、あえてこのキャラを重点的に育成すべしという感じ

あとアタッカーにはエウシュテリア装備

●ラーシェナ
天使殺しを持っているので通常攻撃でも天使を一撃で殺せるというのがひとつ。、十六夜・乱舞が威力(2400)・範囲(全体)の割に発動時間が7ということもあり雑魚散らしに最適。

これに加え、雷武の双剣と燐武の双剣という非レア武器で戦力になる。レベルとスキルだけ上げればいいので調達しやすいのも○

このほかお姉ちゃんキャラというので好きというのもある。

このお姉ちゃん属性持ち堕天使黒髪ロングポニテの侍娘ラーシェナに踊り子の服を装備させて高揚を付けると攻撃力は倍率ドン!さらに倍!いろんな意味で!
露出狂まがいの格好をしながら頬を染めつつ、楽しませてくれるな!とか言ってるところを想像すると過酷な戦いの中でも心が折れません!

ぶっちゃけこれが書きたかっただけ。

ただこれはネタというわけではなく、スキルのおかげで防御属性が魔人3になるので十分に固く、攻撃力も上がるので、変に防具を集めるよりも効果的。
この状態でのデータは、攻撃1910、攻撃回数132、肉速94(エウシュテリア込)防御は507と頼りないように見えるが属性とHP8550のおかげでかなりタフ。
突撃陣形に組み込めば2900くらいまで攻撃力が上がるので、さっき書いたように天使を一撃で葬りされる。球体対策にも使える。

ただ塔の上の方になってくると明らかに火力不足になってくる。
二十万くらいのダメージを与えられるのでそんなに問題がないようにも思えるけど、勇者とかが現われると十万単位でちまちま削っていられなくなる。(そもそも勇者まで行くまでに攻撃が通らなくなってくる)
そのへんになるともう精密陣形で強化したタメ砲撃をしなきゃならなくなるのであくまでも、補助火力として優秀。

こう書くと役立たずのように見えるけど、そもそも攻撃が殆ど通らない上にこちらを瞬殺というか虐殺してくるような化物が相手なので、そこにアタッカーとして名を挙げられるというだけでも規格外なのは確か。




●リリィ
私の心を支えてくれる淑女です。バリィとか言うなよ・・・

なんでもできる万能キャラで、戦闘では当たりやすい武器を使って砲撃を担当。グローブ系と時盾で速力と当てることを重視したほうがいい。

どういう理屈かすたーとだっしゅが可能なので重宝する。
戦闘開始時にHPがやばかったりすると道具を使って即座に補給したりと、せっせとパーティの世話をする、よくできた娘さん。

ただし、早く動けても砲撃は最速6掛(ほとんど8とか9で計算してたほうがいいかも)かるので、白エウ構成の場合にはあくまでも討ち漏らしを掃討する第二波としてきちんと制圧砲撃・制圧二連砲撃を選択しておいたほうが吉

エクリア以外の補助系能力者を入れる余裕はないだろうから戦意を鍛えておくと重宝する。

本当に長くて辛い道のりなので好きなキャラを入れとかないと精神的に辛くなってくる。
リリィかわいいよ、かわいいよリリィ
いや、むしろかわいがってください、お願いします




●エクリア
強化担当。
誰のものであっても魔法はほとんど通らないので火力には期待しないこと。最悪あたりすらしない。

盾をつけるとタフなので、衣装を着せ替えて壁に徹するというのもあり。
それでも瞬殺されますが。

できるだけ強化効果を切らさないようにしておかないと後半は本当に辛くなってくる。
ただ、裏をかえせば強化しておけば十分に戦えるというものでもある。

彼女の補助が重要になってくるというのも、どこかこの物語を象徴しているようでもある。



他の主役二名(男)はここでは全く役には立ちませんが・・・・・・



性格があれでも、十分に役に立っているまおーさまを横目でチラチラ見ていたり、「やりましたよ、まおーさま」とかいってる仲睦まじいリリィたちを羨望のまなざしで見ていたりするような情景が目に浮かぶ。




●ラピス

黒髪お姉さん

趣味です

なにか問題でも?

あくまでも保険として双葉崩しをやばそうなところにかけておくと、万が一の時に敵の行動を妨害できる。
ただどうでもいい行動をキャンセルしてヤバめのスキルを誘発する可能性も否定出来ない。

下層階ではなんとか戦えるがラーシェナが出の早い全体攻撃を使えるので火力要員としては出番がない。

一見、優しく見守るお姉さんのように見えて、ピンチになっても何もしてくれないドSなお姉さんとも言える。

上記の敵の必殺スキルの誘発は彼女なりの愛情表現なのかもしれない。








●白エウ娘

チートキャラ

ただし、敵は現代のヌルゲーマーどもに鉄槌を下すために創造されたとしか思えない強さの化物どもなので、加速砲撃で瞬殺しても罪悪感はこれっぽっちも沸かない。

やらなきゃこっちがやられる、プライドなど捨てろと言われているようでもある。

一応断っておくが、私はリリィの砲撃を頼りに、この娘抜きで邪神様を倒した。この邪神様は決して大沼ではない。

そのとき、レギュラーメンバーで倒せなかったことにすこしばかりの罪悪感を感じたのだが、私もまだまだ人生経験が足りないようである。


とにかくザコ敵でもこちらを瞬殺するだけの力を持っているために、会敵したら有無を言わさず加速制圧砲撃で瞬殺。
鬼に逢うては鬼を斬り、仏に逢うては仏を斬れ。
その覚悟がなければ邪神様のもとにはたどり着けない。

コンシューマーゲームで出せば苦情殺到は必至の難易度。18禁のレーティングはダテじゃない!





ちなみにこのダンジョンでの仏とははぐれ魔神を指す。

本編中、「異質な気配がする」というメッセージがまれに表示され「待ち構える・やり過ごす」の選択肢が表示される。

なにか特別なイベントか!とワクワクしながら待ち構えるを選択




禍々しいフラフィックが一瞬かすめたかと思うと次の瞬間にはゲームオーバーの表示



何が起こったのか理解出来ないまま、ブラウザを立ち上げWIKIの確認をするプレイヤー


そこで魔神という存在がこのゲームでは重要なファクターになっているのだという知識得たプレイヤーは身を持ってその恐怖を理解するという、このメーカーが発案した洗礼行事なのである。
説明もなしに選択肢が表示され、しかも自ら選択して魔神に襲われるという自己責任の過程のせいで誰も責められず、ただ涙を呑むしかない。
この粋なはからいのおかげで、一寸先は闇、けっしてぬるくないファンタジーという緊張感をもって物語に向き合えるのである。

決して茶化しているわけではないが、この理不尽さこそがこのメーカーの魅力になっている。
そのようなトラウマを植えつけてくれる厄災が、このダンジョンにおいては安心出来るぬるい敵でしかなくなるほどまでに苛烈な難易度なのだ。翻って言えば、自分はかつての厄災を微笑ましく思えるほどまでの高みに登っているということでもある。

たいていのプレイヤーはここで魔神に遭遇すると、殺してしまわないようにじわじわとHPを削って捕獲しようとするだろう。
神にでもなったつもりなのだろうか?





以上。キャラクターについて。


今のところ書けるのこんくらい。


●そのほか
あと気をつけるべきは陣形で、途中までは好きな陣形で強敵と戦うシチュに酔うのもいいが、後半はそうも言ってられない。

特に勇者が連続して現われるようになると、ちまちま削っていられなくなる。

きつくなってきたなぁと思ったら、迷わず精密陣形で白エウ娘を強化してレベル5の重砲撃を叩き込むべきである。
初撃は加速制圧砲撃で雑魚を駆逐して、それに加えてリリィとラーシェナの攻撃を加えるとだいたい簡単にケリがつく。

精密陣形がないというのであればご愁傷さま。

もう戻れなかったりします。




あと回復などは戦闘中は道具で、非戦闘中はメニューでサブになっているキャラの魔法ですると良い。
特にMP回復を持っているルナ・クリアなどの全体回復魔法を多用するとなおいい。

世界の神々から追われる物語というのもあり、この作品では回復手段が非常に限られている。


あと一つ、一回目に制圧したのがパッチを当てる前だったんだけど、パッチ(これとアペンド2)当てたあとの二回目は難易度が下がっているようにも感じた。
単純にリリィ以外はほとんど400代前半のレベルだったからかもしれないが、ゲーム調整でもされたのか?


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●オトコを見せてよ倉田くん! 3  ほか、魅力的なヒロインの考察

なまあしなまあし書いてたらなまあしディスってアレが来た、マイクロビキニ、しかも上ははだけているという

おそらくGA史上最高クラスのの肌色攻勢が始まる

しかしこれでようやく(まだ発売すらされていないのに)作風というか作品のイメージが固まったのだろう

倉田くん読むまでなんかこうなんだろうなぁとしかわからなかったが、月見月理解の探偵殺人は攻撃的エロという地位を確立するのかもしれない


ただ振り返ってみると、第一巻の内表紙の車椅子理解のカットは作品全体のイメージを的確に捉えてたんだなぁとおもう。
さすがエースクラスのイラストレーターさんは見る所がちがったか。勉強になる。

ようするに、足の不具=車椅子というイメージとしかわたしには捉えられなかったが、それを動きのあるカットと空白のある種の爽やかさで本編内の病的なところの内側にあるイメージを掴んでいたのだと思う。

一枚絵の単体の攻撃力と、イメージ画の乖離という好例かもしれない。
この二つの掲載位置が違っていればと悔やまれるが、今となってはどう仕様も無い。
ただ内面のイメージ画を内面に置いているというのも間違ってはいなかったのか。
素人にはわかりません。

あと、売り方について、3とだけしか書いてないと、中途半端な続きもんのように見られて最悪手に取られない可能性すらある。
今回は表紙の攻撃力が高いのでそれは心配いないかもしれないが、副題つけるぐらいの狡猾さはほしい。

GAとMFは違うとは個人的には思っているが、基本的に業界全体が連載を目的とした漫画のような構成を意識しているというか甘えているので、サブカルものの商品はなんか中途半端、途中からはいっても・・・という感じの見方しか一般にはされないのではという危惧がある。
実際私もEXよさそうだなぁとか思っていても、さすがに10巻超えている連載中のものを読んでみるには抵抗がある。

たとえばシャーロック・ホームズシリーズを緋色の研究から読んでいる人というのは少ないだろう。
そんなかんじ。

わたしはルパン対ホームズから。




一方、変態の急先鋒たるMFは、正統派エロコメ・男を見せてよ倉田くん!を投入。
ノーマークだったが、このひと武器持ちだ。

三巻だけ読んだ。




MF五期には化物がいないなぁとか思ってたが、気質の有望株はそろってたみたいです。

本当にエロコメとしての攻撃力が高い。あまり知識がないのかブラジル水着の名前を知らなかったらしいがたまたまか?

三巻目でもそこそこにストーリーに気を使っていて基礎も整っているのかもしれないけれど、主にエロコメとしてのキャラの使い方が上手く、絵の方も十分に相方を務めている。

非常に失礼な事を言うと、某分野では良絵師シナリオに恵まれず、みたいな言われ方をされるが最高の巡り合わせになるのではないかとも考えられる。

この人の武器は、主にエロ描写の上手さで、キャラの特徴をうまく捉え、そのキャラからエロシチュがにじみ出てくるような感じの書き方をしている。

ありすのエロ描写が気に入ったというのもあるが、

生意気なくーたんを縛ろうとかいう発想が出てくるか?普通


おそらくこの人ほどエロを極められる素質を持っている人はいない。

この人もだが中途半端な官能小説など足元にも及ばない感じのエロさがある、しかもシチュエロだけでそれをやってのけるというのは、もはや素質としか言いようがない。


ここで言うエロというのはあくまでもキャラを前提としたエロというもので文学的な人間という一般的な括りから生ずる獣的なエロではない。獣っ子ばっかりだけど。

あくまでも人物のというキャラの魅力があってその魅力を溢れさせたり、汚したりすることによって生じる非常に観念的なものなのです。


今回登場のヒロインの生意気なくーたんを縛ったりするのはその代表例ですし、そのくーたんが弱るところも、いつも生意気なくーたんだからこそ萌ポイントとなるわけです。



MFらしいといえばMFらしい変態の卵。
なぜ今までエロコメが出てこなかったのか不思議なくらいですが、もしかしたらゼロの使い魔がその方面も負担していて必要がなかったからかもしれません。
そのエロコメ枠に投入されているということは、下手すると看板の一角になるかもしれません。


どの程度のレベルなのかわからないかもしれませんが、特定ゲームのキャラ物なのに抜きゲとして使えるものとかがたまにありますがああいうレベルのものを想像しても遜色のないレベルです。

変なことをいうと美少女文庫に行けば看板になれるのでは?とか思ったりしました。
非常に嫌な褒め方ですが、あくまでそれは武器の部分でありハーレムラブコメとしても頑張っていますし、ストーリーもあります。

これらの諸要素を含めて、明るい性というものを非常にうまく表現しています。(注:直接的な性表現はない)美少女文庫にというのはエロだけに特化させるには惜しい物を書くのではないかというのがあるからなのですが、その部分はまだ弱い。(けどないわけではない)

現状でもMFらしいハーレムラブコメといえばそうなんですが、MFの変態らしく一点を突き詰めて行けば他の人が書けないものを書く可能性があります。

ただ可愛いだけの女の子と部活を頑張ってる運動娘がいるとします。
たとえばどちらがいいかというと私は運動娘を選びます。
それなら体操服だけで喜ぶか?

バカにするなよ!

という感じの変態を唸らせられるだけの書き方がされているのです。

これ以上書くとアレなのでここで切りますが、ハーレムラブコメとしても現在四又という状況で次の巻で五又になる予定です。
これから増え続けるヒロインを書き分けられるのか、というところも見所だったりします。
絵師さんのファンなら買っても問題ないと思います。この人の絵って市場には少ないですし。




と、ここで閉めてしまおうかと思ったのですが、MFにもエロがなかったわけではありません。
ベネズエラは文芸系のエロという意味合いにおいてもそれなりのものを書いてました。
嫌いとか言いながら褒めてるのは、たぶん技量の問題だったのかもしれません。
レベルの高い群像劇というのであればらじエレを上げるべきだったのかもしれませんが、能力編成という意味では、このような性の甘酸っぱさをうまく書いていたがために



時間ねえやかえってっ描こう





MFの選評はほんとあわせて読むと結構面白いのですが、やはりプロの見方は違うなぁと思います。

ベネズエラでは、歌が聞こえてくるという言葉で表されていましたがおそらくそれが、プロに評価された部分なのではないでしょうか。



現行の美少女ゲームというのはすでにかわいいだけの女の子を攻略するだけのものではありません。
上記の例で言いますと、運動娘にブルマだけで満足するのかという問いかけをしてみました。
たいていのボンクラは汗ですね、わかります、程度の回答をするかと思われます。

ぶっちゃけぶっかけるだけならそれでもいいかもしれません。

それはあくまでも記号であってそのヒロインではないのです。

ではヒロインの太ももですね。



という論争を繰り返しているのが素人なのですが、成長後の倉田くんの人はその上を行くはずです。
多分この人、というかこの人以外の人物を強く書くタイプの人なら、競技にかける闘士やその直向さまで書き込んでからことに及ぶことでしょう。
筋肉質で女の子らしくないよね、とか言ってはにかんでみるところとか、男と一緒に全力疾走できる骨のある女ですみたいな発言で、キャラを創り上げてからことに及ぶはずです。



要するにシチュ萌なのです。

これは現代にぽっとでた変態の文化というわけではなく、むしろ現代日本の物語の根源の形なのです。

歌物語って聞いたことありません?

といっても誰もピンと来ないと思います。

涼宮ハルヒの憂鬱のライブアライブを思い浮かべるといいかもしれません。というかもろにアレです。
歌という一つの盛り上がるシーンはある、あのライブシーンですね。
アレを単体位で見たのと、すべての物語を理解した上で見たのでは感動の度合いが違うでしょう?

一応かっこつけておくとそういう引きがあってこそ、作中かのイケニエビトが生きたというところで紹介記事で引用しました、えっへん!


肝買った



作中歌のイケニエビトというのは実祈の捕食者・タマシイビトへ対する宣戦の歌であり、その歌を歌い始めるきっかけを描き、その練習をする風景が物語の主軸(舞台)であったはずです。
その過程を明海の視点で外から描き、大きなものへ抗うために三人は寄り添う。弱者同士の歪んだ依存を含みながら。

簡単に行ってしまえば話の筋は、歌をうたうために集まった本当に深い絆で結ばれた三人での練習の風景。けいおんと同じかもしれません。

概要はこうだったと思う。

100%の伝達率で読者に伝わっていることはないでしょうけれど、読者に伝わったイメージはこんなもんだろうと思います。

ですが実際の絵面は、明海がとことんまで傷つけて殺し記憶を預かり、完全に自分のものにしていたはずの実祈はどこの馬の骨ともしれない男とバンドの練習ですかぁ?、いらいらいらいら・・・


例えばそういう過程において、絆の部分には愛情や信頼という綺麗なものであるのが普通の青春物語なのですが、ベネズエラのビターなところは、人間故に割り切れない、実祈を取られたことに依る嫉妬や、依存、執着というえぐいところがこれみよがしに描かれているところです。そのようなただれた関係の中でも得られる快楽は甘美で、それでもなお、未来は綺麗なもので。

題名のベネズエラ・ビター・マイ・スイートの名はご友人の考案だそうですが、もっとこの人を頼ればいいのに。



一読目の私がロックではなく赤黒い霜月はるかと直感的に表現したのは多分このへんの類似性が原因だったのでしょう。(過分にトラウマゲーム量産メーカーの作品も引きずっているとは思います、ゲーム主題歌だから当然といえば当然か)
反鐘の歌という意味ではロックといってもいいかもしれませんが。

いい題名を自分で抽出してこなかったぶん、自覚が育たなかったのか?




この作品における性というのは、あまり重要ではなかったりします。
性行為という意味では重要かもしれませんが、基本百合ですもん。

他人とつながるといういみ、特別な関係を結ぶというのが、本作における殺したものにだけ記憶を残せるというものが絆なのであり、その前段階での明海が実祈の傷に執着する。
途中から入ってきたボンクラは男だったがために、実祈に渡したものに劣らないものを渡さねばならなかったから男女の仲になったというだけの話でしょう。


歌が聞こえるというのは、イケニエビトを歌うために、明海達の行いが収斂していった結果のような気がします。


文芸というか、MFのトップをきわめたのならこのくらいの筋書きはあって欲しいのですが、実際どうなんだろう?
ともだち同盟は筋では似た話だったのですがここまで深読み出来る話ではありませんでした。





以上、性という問題を無理やりライトノベルから拾ってきました。

表題に性的って言葉入れたら綺麗な心の持ち主がやってきそうだったんでやめた、魅力的って言葉でも間違ってないはず。








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「神はあの晩の出来事に気づきもしなかった」  <ウォッチメン>  (洋画)





汝、小さきヒーローよ



汝、敵の名を知るや









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●おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり (ライトノベル MF文庫J)

さあ、キミもダブルお嫁さんのプチハーレムに溺れて

人生を踏み外そうっ!

A-side
















● オプション ●


目次






十二 ゲーム同好会のよくある光景
新ジャンル、痛かわゆい

一 ゲーム同好会初日、あるいは見事に何もしない一日
「ちきしょう・・・・・・弄ばれた」

二 メイドトラップ
「そう、私は森塚一乃、十六歳メイド。えっちぃご主人様にも健気に尽くす、薄幸の少女」

三 部室改造計画・お掃除編
制服エプロン三角巾/若奥さまスタイル

四 犬
「あら、犬相手に嫉妬?」

五 これはデートですか
「はい、あーん」in喫茶店

六 さぼりの時間
スナオニナレナイ

七 悪い冗談
要するに修羅場 VS CV:成瀬未亜

八 部室改造計画・発掘編
特に無し

九 二人は仲良し
それはもう、クロスカウンター

十 追跡者の誤算
「兄様に近寄る雌豚が増えたみたいですね」

十一 同好会最小の危機
ビキニ(貧乳一乃さん)とスク水(巨乳のキリカ)
それぞれの体型に適したものをあえて逆にしてくるというのはいやはや、なんとも



零 『煉獄』―ごく個人的な世界の終わり―
ほんの少しの、むかしばなし







●STORY

一乃さんにいじられて身悶えるおはなしです。

上記のようなコスプレとシチュで魅せてくれますが、異様に攻撃力が高いので注意!

ゲーム同好会?そんなの一乃さんと二人きりになるための口実に決まってるじゃないですか・・・

むちゃくちゃかわゆい一乃さんと旧校舎の部室で二人きりで、いろんなシチュを用意して・・・ムフフ♪ 


●登場キャラ

★森塚一乃
一乃さん、いや一乃様と呼ぼうかと思ったけど一乃さんのがいいみたいなかわゆさ。
完璧な美人というのもいいけれど、やっぱりもろいところがあったほうがいいよね!

黒髪ロングでちょっぴり悪女でクールな同級生。

いじられるのが好きな人にはたまりません!・・・誰のことだとは言いませんが・・・

あ、オプションは若奥さまスタイルでよろしくお願いします!!


★沢村キリカ
銀髪巨乳の幼なじみ。
かなりどストレートにラブラブ光線を出してきます。

そのストレートさに戸惑いをみせ、対抗意識を燃やす一乃さんもかわええ・・・

最初っから最後までサルサの中の人の声で再生されてたんだけど引退しちゃったんだよねぇ・・・アニメ化するならこの人しかありえない!と思ったんだけど、この人の代役を勤められるのはあの人しかいない!!


★白崎リリス
ちょっとだけ登場した宗司の双子の妹。
黒髪ポニテで瑛子っぽいけど小学生。
少々危険な香りが漂っています。


★白崎宗司
ヘタレ。だが従来の男キャラよりは男前

●感想

いやはや、ふたりぼっちと天音さんで培ったS系若奥さま属性とかが強烈すぎた。
身悶え系ラブコメとしては申し分なく、いじられるのが好きな人には最高の攻撃力を発揮する可能性があります。
これはMFの一角を担う位置を狙えるか?

短編形式日常系ラブコメ?葉村さん、あんたもか!と思ってたんですかここまでのものを書いてくれて本当によかった。
本屋で見る限りでは結構売れてたんで安心して2冊買いました。まだこの人の本が読める!

先に引用した目次と紹介で大体の中身がわかると思いますが、本作はシリーズ物として企画されているらしく、一巻ではまだ一乃さん一点豪華状況ですが、今後、キリカとリリスの巻き返しが期待されます。

この人お風呂→浴衣(パジャマ)、寝起きフェチだと思ってたんですが今回出なかったなぁ。
まだ本気を出していないのかもしれません、おそろしや・・・

最近では珍しい暴力のないラブコメ。
もともと雰囲気描写が上手いので喫茶店での描写はとくにこれといったエピソードがないのによかった。

キャンキャンうるさいだけの女の子では満足できない!という方には是非ともおすすめしたい逸品です。








ここでA面は終わりです。

まだまだB面に続きます・・・↓
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●僕は友達が少ない 4 (MF文庫J ライトノベル)

僕は友達が少ない 4

非金髪ヒロインたちの逆襲







四巻目なのにまだまだ広がるヒロインたちの魅力。



はじめからそのつもりだったからかもしれませんが、夜空が髪を切ったのは正解だったような気がする。
某サイトでネタばれしてたので結構ショックを受けたんですが、冒頭カットの攻撃力が高すぎ!

「私がソラなのでした!!何か感想は!?」

のところで、え?夜空ってこんなに可愛かったっけ?と当惑。

今まで表情が見えなかった分、ほころんだ所で魅力決壊という典型的なシーンのような気がした。
ブリキさんの表情描写のいなし方もあるのでしょうが、右のそっぽ向いているところと左の上目遣いに答えを待っている表情なんかは新鮮すぎる!
いいなぁ、この青春っぽい感じ。

結構キワモノっぽい書き方を今までしてきても、こういうおはなしの上での要所は決して外さないというのが熟練の業を感じさせます。


次に活躍したのが理科で変態性を遺憾なく発揮したコーディネーターとして活躍する一方で、メガネをとって髪型を変え、てアピールするなど、積極的に攻勢をかけてきます。


そして、おそらく、最も評価を上げたであろうは表紙を飾ったマリア!!

あれ?あのアホの子がこんなに可愛かったっけ?という意外性を魅せてきます。

ただ、アホの子とは言いますが、天才とはいえ十歳の幼女。年相応のハシャギっぷりが残念に見えていただけの話で、年齢相応の素直さや純粋さを見てやるとなんのことはない、本当に可愛いただの幼女です。

小鷹の家にお泊りに来て小鳩とけんかっぽくからみながらも、変になついているところとか本当にかわいいわ。
シスター以降の展開はベタベタだけど結構好きだ。・・・マリアのお姉ちゃんも出てくるし・・・


一方、今回はあまり見せ場のなかったのは、というかあまり見ないであげたい残念っぷりを披露したのが肉。

すごい汚れっぷりだ・・・

小鳩は小康状態、今回はマリアの相方としてほのぼの家庭の風景を演じるなど年相応の姿を見せています・・・?

前回大活躍だった幸村は今回はチョイ役ですね。ただし、肉のメールで(ゆきむらしかいない)と書かれているところで、妙な存在感を示しています。



あとも一つ、今回特に印象的なのが夜空の挿絵で、今までとは打って変わって女の子らしいというか生き生きとした表情で書かれています。
もしかしたら、ここで可愛さをアピールするのは次回以降の展開のための伏線のようなものなのかなぁと勘ぐってしまうのですが、次の巻への展開が結構目に浮かぶような上手い引きで終わっているために注目せざるをえません。


すでに、同シリーズ四巻めで、安定軌道というか円熟期に入っていそうな感じなので、コレといって書く事が無いのですが、日常系短編で今まで読んだものの中では一番上手いものだと思います。しかも、ただ上手いだけではなくて狙ったようにヒロインたちにスポットを当て、見せたいところをうまく魅せられているので物語の広がりが自然です。


次回!修羅場なう!という展開になるかもしれませんが、拙速に走らんでほしいなぁと思います。
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●白銀の城姫 3  (MF文庫J ライトノベル)

小鳥が迷宮化した。

喉をねじ切るような悲鳴が上がり、指の隙間からあふれ出た血まみれの心臓が、増殖しながら絡みあう。爪から腹が生え、嘴が眼球を貫き―まるで細工箱のように解体と構築をくりかえしながら膨れ上がったそれは、

おぞましいことに、もはや小鳥の原型をとどめていないにもかかわらず、まだ生きていた。

血にまみれた手で無邪気に小鳥をもてあそぶ少女

「ふふっ、せっかく※※様に会うんだから、いっぱいおめかししなくっちゃね」


無垢な笑みを浮かべながら、少女は小鳥の血をべったりと顔に塗りたくる。


―アーシェラ=ゴーメンガースト―




相手にとって不足なし!

―王城の城姫、グネヴィア=キャメロット―

固有兵装 円卓の十二騎士<ナイツ・オブ・ラウンズ>


参るッ!





パリ侵攻戦の裏で繰り広げられる、城姫と建築士たちの死闘

シャトレアとリンツの前に立ち塞がる圧倒的な力を持つ城姫たち

物語は風雲急を告げる


崇高な建築物に宿る城姫<ベルクフリート>たちが華麗に舞う、本格派バトルファンタジー

白銀の城姫 3







「はーい。お姉ちゃんの心臓、いただきっ♪」










↓to be continued
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●101番目(ハンドレッドワン)の百物語 (MF文庫J ライトノベル)



101番目(ハンドレッドワン)の百物語<プロポーズ>


女の子を落とすのに、ナイフはいらない










変なキャッチ付けて申し訳ございませんでした

m-(_~_)-m





contents

章前 : 語り部の言葉

第一話 : ”呪言人形”のロア 前編

第二話 : ”呪言人形”のロア 後編

第三話 : ”魔女食い”のロア 前編

第四話 :”魔女食い”のロア 後編

章後 : 語り部との会話

章外 : 百物語達の日常




二巻レビューへのリンク

●STORY
謎の幼女・ヤシロから手渡された不審な携帯端末・Dフォン。
主人公・一文字疾風は101番目の百物語の主人公に選ばれる。
百物語?
何が起こっているのか理解出来ない疾風は、その後、身を持って自分の踏み込んだハーレムルートの意味を知るのであった。

都市伝説から神話まで、物語の主役美少女を超伏し使徒のごとくに使役する。

百の物語を統べる主人公の物語が、今、始まる!





●一之江瑞江
表紙、黒髪おかっぱひn(ryスレンダー体型の日本人形系美少女。
毒舌家でヤキモチ焼き、刺突スキルありマス。
ぐだぐだと文句を言いながら結局おせっかいせずにはいられない、理想の嫁像その一。
なんだかんだ言っても常に男の後ろを歩く大和撫子ではあるのですが、浮気しようものならグサッ!
添い寝シーンが良かった。


●仁藤キリカ
フェザータッチ・・・
表紙赤髪、ぼんきゅっぼんの正統派ヒロイン。
社交的で一緒に馬鹿やっていける悪友系美少女。理想の嫁像その二
オカルトマニアだけにとどまらず様々な知識を備え、ソッチ系の話題でも積極的にリードしてくれます。
決して知識に溺れず、実践を以てチラリズム・履いてない・フェザータッチの手ほどきをしてくれます。


●七里詩帆
お姉さん、まさかの伏兵ののかさん。
今回、本編ではそれほど出番がありませんでしたが攻略難易度は高そうだ。おそらく理想の嫁像その零。


●理亜
妹と書きたいが従兄弟。クールヒロイン。今回はチョイ役だったけどメインヒロインの可愛さが目立ったのでよし。






●解説・考察などと感想
言わずと知れたシナリオライターさん。
挿絵もFengで長年相方をつとめてこられた涼香さんですので、イメージ把握能力が半端ありません。常にボイス付き再生でした。

今回は本という媒体で一から始める企画でしたので少し不安があったのですが、全く問題のない出来でした。
特に際立つのが各キャラの描写であり、特に序盤のキリカの太ももに焦点を当てるところなどはやはり熟練の技があるなぁというところです。

本編では瑞江さんの添い寝シーンをはじめ強烈にキャラを立たせるラブコメとは異なり、あくまでも物語の登場人物として振舞っているのにきちんとキャラが立ち、・・・あ~もう、添い寝ですよ!そ・い・ね!文句あっかこのやろう!


アクションラブコメといえばそうなのでしょうが、どちらかといえば遅効性毒薬満載のエロコメのような雰囲気があります。
セリフと着衣エロ・・・フェザータッチです、ええ、・・・などキャラの可愛いスキンシップの書き方が美味いなぁと思いました。

一乃さんも身悶え系のラブコメですが一乃さんの場合には言葉攻め部分が強いのに対して、寸止めエロのようなところを狙ったようです。



次に物語部分なのですが、続きが期待できるいい幕引きでした。
今回ゲットした二人のヒロイン(使い魔)、瑞佳とキリカが強力というのもあるのですが、アクションシーンはあるものの、止めは決して暴力ではなく、女の子を落とす、という形態をとっているというのも注目です。

なんとなく自分で自分の首を締めるようなハードルの上げ方のような気がするんですが、読み手にとってみれば次はどのような攻略方法を示すのかと楽しみになります。
さて、クール妹(従兄弟)の攻略はいつごろか・・・


全体的にバランスはよく、なかなかの良作なのですが、ライトノベル系のラブコメとは少し雰囲気が異なります。
私はもともと美少女ゲームを嗜んでいますので特に違和感はなかったのですが、ライトノベルばかり読んでいる場合には一度読んでみることをお勧めします。
ライトノベルとギャルゲー系統は同じもののように見られますが、根本的に作成方向が異なるような気がします。

ライトノベルでのラブコメというのは現在ではまだ黎明期にあるようで、例えばエロコメという場合には女の子の裸体とそれに対する報復アタックというのがテンプレートになっているようですが、美少女ゲームというのはその先の睦事まで書くことが許されるために、女体以外の女の子をいかに可愛く書くか、という難題に最前線で挑んでいる分野であるのです。

しかもそれを全員とは言わずとも、より多くの人に楽しんでもらおうと苦心してきた方の作品ですのでレベルが高いのは当然とも言えるのです。
今回はライトノベルらしい都市伝説との戦いというストーリー部分でも十分なものがあるのですが、作家とシナリオライターという二つの業種の違いを理解する上ではかなり参考になるとも思います。
Fengは大手というよりも中堅よりで、少なくとも従来作品では外れたことがないというのもあり、今回手を出してみました。
ナツユメナギサのところでも書いてましたが、美少女ゲームの萌え度というのはまだまだライトノベルのはるか上にあるように個人的には思っています。媒体規格の問題もあるのでしょうが、個人的には企画立ち上げの部分での意識の差であると思っていたのですが、たぶん外れてはいなかったみたいです。ある程度自由であれば結構な結果が出ています。あとはどう売るかの営業の問題や、売れ要素をどういれてくるかという話になると思います。

この方のヒロインといえば、もしかしたらサブで入った人のも混じってるかもしれませんが、なごみん、湊に優姫にスイスイ、伊織と結構ぽんぽん名前が出てきます。
萌の草創期を支えたところもある方の作品ですのでなんども書きますが、本当にお手本になる作品のように思います。
本作を読んで気に入った場合には是非、こちらの全年齢版に手を出してみることをお勧めします。→
人は死なないし、ドラッグもありません、そういう制約の中、いかに女の子を可愛く描くかという萌というテーマは簡単には真似できません。
生半可な衝撃性や過激な描写が通用しない世界で花開いた萌えの代名詞の一つとも言える古典の一つです。
黎明期やカンブリア爆発期のあとの作品ですが、現代の萌の基礎と言ってもいい作品です。



ちなみにエンターブレイン系のキミキスやアマガミなどがありますが、あれは企画や販路が異なるということもあるのですが全年齢(しかもPS2)で狙って当てられるという本当に信じられないような企画の仕方をしますので、あまりマネはしない方がいいと思います。

ただ、こういう世界に唯一レーベル単位で対抗しうるような作品を出せるMFってのはすごいなぁと思います。
選評読んでる限りでは選者にヤマグチノボルさんがいるからかなぁとか時々思います。
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●おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり <書き直し>

この、ごく個人的な小さな世界が、終わるのならば―そう願って、

「なら、私をどこかへ、連れて行って―」

彼女は闇のなか宗司の名前を読んだ。
そして『煉獄(カサルテイリオ)』は『零白夜(ラスト・エレメント)』を―

<零 『煉獄』―ごく個人的な世界の終わり―>より




一乃は孤独の世界を終わらせるため、彼女自身を賭けてゲームを始める




葉村哲が贈るラブコメのような、ラブコメヒューマンバトルストーリー



おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり

始まります







賑やかしの記事を書こうとして十分な読み込みを出来なかったことに自己嫌悪。二回目、行きます。



●STORY

タイトルにもなっているゲーム同好会、それは一乃と宗司の契約から始まったゲームの舞台。

異能を持つ異端者としてずっと孤独に生きてきた一乃は、容易には他人と関係を気付けない程に屈折している。
だが、異端者として不条理な運命に押し込められ続けることに、一乃は耐えられないのである。

そんな運命の中で出会った白崎宗司は、彼女の孤独を終わらせるかもしれない希望の光となる。

一乃と宗司の関係は、一乃の中の『煉獄(カサルテイリオ)』が宗司の中の『零白夜(ラスト・エレメント)』を求めたがゆえに与えられた偶然の産物なのか?

違う

一乃は真摯に宗司を求めたいと願う。

「だから、契約をしましょう」

私自身と貴方自身との契約を

宗司自身を求めるのは一乃自身である、それを証明するために、ゲームを始めるのである。









上記のように、一乃さんは運命に流されるままの状況を打開するために宗司に一乃さん自身を信じさせて、というお願いをするわけですが、それは言い換えてみれば、「わたしを見て」というお願いなのです。

一乃さんは、自分が宗司に惹かれるのは、自分の中の煉獄が宗司の中の零白夜を求めているために生まれた感情なのではないかと疑っているのです。
宗司が力になりたいと言っているのも、もしかしたら零白夜の力のせいなのかもしれないと疑っているのです。

異能の力をなんども役に立たないと言及されていますが、それは暗に、この物語が、「人の心を動かす」というテーマを扱っていることを示すための伏線だったように思います。
多くの神話をベースに物語を書かれている葉村さんなのでこの読みは外れていないと思います。


人の心を動かすのに必要なもの。というのは神話の時代から現在までこれだという答えは出ていません。


もちろん異能の力など役に立とうはずもなく、一乃さんは必至に宗司の心を自分に向けるために、現代の男の子が好むシチュ萌えやコスプレを駆使して戦いを挑むわけです。



その邪魔をする、巨乳で社交的、宗司のことをストレートに好きと言えるキリカ。スレンダー体型では一乃さんを上回る双子の妹、小学生のリリス。

これらの強敵を前に一乃さんは見事、宗司の心を射止めることができるのか!



人の心を掴むために、普通の恋する女の子のように悪戦苦闘する不器用な一乃さんの奮闘を描く、本作。
ほんたにかなえさんデザインのヒロインたちに身悶えしたい方には是非ともおすすめしたい良作、逸品です。
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●紫色のクオリア (電撃文庫 ライトノベル)

ゆかりの顔に表情が表れるたびにそれを絵に書き、または鏡に映してみせた。
いま、あなたが自然につくっているものが、『表情』というものなんだよと。



あなたがだれかに、いまの気持ちを伝えるための、とびっきりの手段なんだよと。









あなた、そう、そこの電話をしているあなた。
あなたは誰と話をしているの?

携帯?携帯番号?携帯から出てくる声?電話の向こうで言葉を発している口?・・・


もうひとつ問いかけをしてみよう。

女の子が転んでケガをした。かわいそうですね。痛そうですね。
ある犬がレッドポチと名付けられた。かわいそうですね。痛そうですね。
トカゲのしっぽが切れています。かわいそうですね。痛そうですね。
サンゴが赤潮のせいで死んでしまいます。かわいそうですね。痛そうですね。
赤ちゃんがぬいぐるみの腕をちぎってしまいました。かわいそうですね。痛そうですね。
プラモデルの腕のジョイントが折れてしまいました。かわいそうですね。痛そうですね。
ヘッドホンが断線しました。かわいそうですか?痛そうですか?


どのレベルまで共感できますでしょうか?


痛みというのはだいたい、人格や生き物に付いている感覚です。
レッドポチの痛さというのは非常に哲学的な痛みなのですが、そのあとのトカゲのしっぽは生物だから痛覚的な傷として痛そうだなと思う人はいるかも知れません。サンゴはどうでしょう。一応生き物ですが血を流す動物ではありませんね。お人形さんのなかに人格を見出す女の子というのは結構いると思います。男の中にも少々。

では、プラモデルが壊れてかわいそうと思う人はいったいどれだけいるでしょうか?
ましてや人格はおろか全くの工業製品であるヘッドホンが壊れてかわいそうなどという人が果たして何人いることやら。

しかし、本作のヒロインである毬井ゆかりは人間がロボットに見える目を持っている。
人間とロボットの見分けがつかない。
だからこそ、プラモデルや自転車などのなかに、傷とつながる人格のようなものを見出してしまうのです。

わたしも詳しく勉強したわけではないので下手なことを言いますが、人間もロボットもみな等しく傷つくのはかわいそうで痛そうだ。そう感じられる女の子のおはなしです。

かなりねじ曲げていうと、彼女は肉か鉄かという外形の向こうの人格を直接見ているようなもので、だからこそ、体が鉄だろうが肉だろうがあまり頓着してない人に似ているようなものです。(この人格を見ていない状態を哲学的ゾンビという)

だからこそ、ゆかりは学を見つけ出せてしまったわけです。・・・といっても読んでない人には何が何だか、というものでしょう。



本作はひとつのSLGをセーブ&ロードを繰り返しながら自分の望むシナリオだけをたどろうとするプレイヤーのおはなしなのです。
その主人公であった学(女)はそういう別ルートの自分(並行世界の自分)とチームを組み、武器屋スキルを共有し、ゆかりを運命から救いだそうとするのですがどうしてもうまくいかない。
そして挙句の果てに、物語の中の主人公から、まったく外から物語をみているプレイヤーとなるのです。

肉は愚か鉄の体すら持たなくなってしまった学を、ゆかりが見つけ出すシーンでは思わずホロリとしました。
ゆかりにとって具象的な体などは必要なかったのかもしれません。もしかしたら、彼女は人間の人格を見たあとに、それをロボットっぽく想像して分かりやすくデコードするというめんどくさいことをやっていただけのものなのかもしれません。


SF的な世界観やシナリオ構成というのに目が行きがちですが、本作のタイトルは紫色のクオリアであることから、そして結末からしても、きっとこの作者さんの言いたかったことはこちらの方だと思います。
最終話の挿絵からしてもそんな感じです。


ガチでこういうSFを出せるというのは電撃文庫はすごいなぁとおもいます。
ファンタジーなどは他のレーベルでもよく出ていますが、SFとなると殆ど無いように思います。

お話自体は至ってシンプルなのですが、全くの無駄がないというのがすごい。

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■コミックアライブ9月号







僕は友達が少ない 番外編を読みました。

いやはや
本編では抑えていたぶん番外編ではっちゃけましたね。

ネタバレになる部分を伏せて書くと、本編では語られない楽屋ネタをちらりと見せたり、コミックアライブや他作品との絡みをうまくまとめておりとても良かったです。

これは本編というか巻末の広告の代わりに載せるのもひとつの手ではなかろうか。



さて、今回のコミックアライブ、主にラノベ組の感想なのですが、僕は友達が少ないでは小鳩の反撃!?が始まりました。本編ではマリアのお姉ちゃんをやろうとして失敗の連続のようなエピソードがあったらいいなぁとか思いますが、そういう成長のようなものというかスポットが当たることも期待はできないんだろうなぁという残念な小鳩の回です。
今回もニヤニヤしながら読んだのですが、相方のキモウサの存在感がいいね。

このほか付録についてきたマリアの架け替えカバーの絵柄はかなり良かった。胸元のスリットが十字架になっているところなどの細かなデザインが光ります。



その他、主にラノベ組の連載状況は以下

●緋弾のアリア
次号からラストスパート。ハイジャック事件をどう描写してくるか!
本編がかなり密度があるぶん、ページ分量をかけて演出的な見せ方がつく漫画媒体もいいなぁとおもう。文章とコミックの見せ方って違うんだなぁとしみじみ思う。
来月はアリアの月!ということらしいのですが、ヤング〇〇?で?月刊誌では手狭になったか?

●マヨちき!
連載開始。キャラはタイピカルながらもその分、分かりやすくて受け入れやすいキャラの造詣が武器のように見える。
正ヒロインのスバルは男装の美少女、普段はお嬢様の執事として使えている。一見パーフェクトなイメージを持たれているものの、男子トイレで出会ったスバルは、残念な感性を駄々漏れさせていた。
羞恥に悶えるさまや、頬をふくらませる表情、ワイシャツ一枚のカットが印象的。
いい人引っ張ってきたなぁと思う。

また、本編絵の掛け替えカバーが付いているのですが頭身下げたのがかなりの効果を発揮している模様。この絵師さんは某戯画での硬派なイメージをが強かったけれど、頭身下げたら愛嬌がにじみ出てきています。

●えむえむ!
連載再開。新キャラの由美が登場。
原作は一巻まで読んでいるのですが、該当巻は二巻か三巻。読み始めるなら今月からいいかも。



●機巧少女は傷つかない

今月の夜々!

寝所で雷真(主人公)とカバディに興じる。

新刊でパンツを盗まれるシャルロットにフラグを立てる。そして次の事件の始まりまで。

機巧少女クラブの夜々が毎度のことながらいい味を出している。


●ディーふらぐ!
新章突入。
今回はジャージ(女の子が着る)をめぐる愛憎劇。チャックがボーン!事件。
みなみおねえさんの回でしたが、このおねえさんの投げやりっぷりが実にいい。

いじられる高尾さんが毎度ながら可愛く、風間をデートに誘うというのも青春ぽくっていい。

24禿夜行の大濠とテキサスチャーシュー室見も真似しようとしたところの断る!もさらにいい。

ディーふらぐのいいところというのは、思春期あたりに必至に自分をカッコよく見せようとして微妙な感じになっている気まずさというかウサン臭さのようなものが溢れているというところにある。
ただ、それでもなんとかカッコつけようとしている男キャラの微妙なぶつかり合いがあるためにヒロイン勢のキャラが際立っているようにも思う。

本当になぜあんなバカをしようとしたのかという、身に覚えがある変な懐かしさのようなものを感じさせるところが魅力のように思える。
大濠たちの所業がなぜか妙に納得できてしまうというのがなんとも、・・・恥ずかしい。



こう書いてみると非常に女の子満載に見えるアライブですが硬派な作品も多く揃っています。

少年誌ならではの硬派ものがあるのはもちろん、断裁分離のクライムエッジやアイリス・ゼロのようなメンタル面に焦点を当てた、ホラー風味のある作品が特徴的で来月号ではコープスパーティーというスプラッタホラー(エロあり)が連載開始するようです。このへんが、他紙との特徴的な違いかなぁと思います。
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●煉獄姫 (ライトノベル 電撃文庫)

月明かりの下で輝く荘厳な硝子絵画は、神を祝福する十二の天使を描いたものだった。

だが絵の下部、地面近くには、血を流す十三番目の天使が横たわっている。

彼もしくは彼女は、
神を裏切り地の人間を助けようとしたために神罰を受け羽を毟られ、天使の座を剥奪されてしまったのだ。

これ以外の十二天使は、今から人々を炎で焼き尽くすところである。



喇叭を鳴らしニガヨモギの毒で大地を染め、すべてに裁きを与えるために―――。






CONTENTS


序章 墓穴のラプンツェル

第一章 銀色の風、もしくは死

第二章 王いまし城の箱庭に

第三章 薔薇の花片はくすんだ陰を予兆する

第四章 宵待ちの咎

第五章 覚束なくも儚くて

第六章 鉄鎖に潜む腐肉の宴

第七章 王女の蹂躙

第八章 蒸留器の中で夢をみた

終章 暗闇のグレーテル









穢土を踏みしめ往く街路

煉獄姫と彼女だけの騎士に

















●STORY
現世の一つ下の階層に位置する異世界【煉獄】が発見されて二十数年。異界に充ちた微細な物質を利用することにより得られた新技術・錬術により産業革命が社会を変えた。国を、そして人の生き方を。
おおかたの人間にとってはその変化は忌むべきものだったかのような社会の激変のなか、ただ一人煉獄に祝福されるかのように生まれ落ちた災厄、それが煉獄姫、すなわち塋国の第一王女のアルテミシアだった。

物語は異界の毒の塊として塔の中にずっと閉じ込められていた煉獄姫の元に、一人の騎士がたどり着くことから始まる。

煉獄姫と彼女の騎士と、煉術によって運命の歯車を狂わされた人々の狂宴を描く群像劇が、今、膜を開ける。







●感想

これはハイファンタジーと言っていいのか?

産業革命期のロンドンをモデルにした都市・葡都(ハイト)を舞台に、その産業革命を引き起こした錬術という技術に関わる人達の思惑を描いた群像劇のような感じの新シリーズ。
煉術のもととなる煉獄の微細な物質というのは人間にとっては毒素であり、その毒素を利用する煉術に携わるということは寿命を縮める事でもある。
例えば、煉術を利用して機械を動かす工場で働くということは、女工哀史に見られるような当時の工場労働の悪質さに加えて煉術による被害も上乗せされるのである。

だが、そのような時代にあって、煉獄姫だけは、煉獄につながる扉を身のうちに孕む特異体質として生まれ、煉獄の毒を纏って生きながらもその毒には害されなかった。
だからこそ、死ぬこともなく、王族であるために殺されることもなく、ずっと塔の奥底に閉じ込められていた。

そのアルテミシアのところに主人公である少年騎士フォグが訪れるところからおはなしが始まります。


同じ話を二度も書いてみましたが、ファンタジーというよりも文化描写を見てみるとSFのような感じがしないでもないのです。
けれどやっぱりおはなしの筋を追ってみるとこてこてのお伽話ですね。

ただし、決しておとぎ話のような綺麗なおはなしではなくて、先にも書いた、産業革命期のロンドンのような流民の問題などにも目を向けたダークファンタジーというのが魅力のように思います。


本作の見所は作品の本筋であるアルテミシアとフォグの二人の歩み、錬術という技術にまつわる技術者達の思惑、錬術に対する塋国と他国の動き、錬術によって変わる世界などなど、それらを巧妙な伏線によってたったの310ページの文庫に詰め込んだ技量が見所です。
これで、シリーズ第一巻めだとか言うのだからもうなんというか、すごすぎる。

あくまでハイレベルでさらに上での話として言えば、バトル描写が動きよりも設定紹介に費やされていたので今ひとつであったりバトル部分に限っての推理ものの入れ方がチャチく見えるなぁとは思ったもののあくまでもその他に吊り合っていないという感じなので、なんとなくまだ不純物があるんかなぁとは思う。ただ、ペラペラめくってみるとそんなにページ数使ってないんだとか気づくとなんでこんなこと思ったんだろうとも思う。挿絵の投入位置が少しイメージと違ったのが原因か?


物語ベースで言うと、シリーズ物の一巻目というところで終わっている場合には物足りなさを感じることが多いのですが、本作では物足りないどころかお腹いっぱいです。これはひとえに、設定の作り込みの緻密さと文化描写まで徹底してやっているためにテキストとしての厚みがあったがためだったように思います。

物語本編はまだ動き出したばかりですが、これからこの壮大な物語をどう料理してくれるのかが見所です。次は年内?


ネタばれしないように書くとこれくらいしか書けないのですが、かなり伏線を張りまくっているために注意して読んでみると面白いです。特に後半の怒涛の伏線展開が止まらない!


政治的な立場の描写もそうなのですが、それを他国との関係を含めてやっているために今後死の商人とか大開戦展開とかあったりするのかなぁとか思います。
この世界にとっての煉獄姫の意味とは果たしてなんなのか?そして煉術に惑わされた人々の価値とは?そういうところにも目が行きます。
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●月見月理解の探偵殺人 3 (ライトノベル GA文庫 )


信頼だと?

君は知っているはずだ。そんな上っ面の態度もまた、他人を動かすための方便に過ぎないことを

くくくく、はははは。

酷いやつだ。

君も全く酷い男だよ、れーくん。

君とて『水無月を助ける』などという口実を作って俺様を煽り、
自分の望む真実を作ろうとしている人間のひとりに過ぎない。

俺様と君に、何の違いがある?




結局僕も、そういう人間なんだろう。

でも、それでも、僕は。
それが本当に真実だったとしても、だからこそ―





僕が今、一番恐れる君に、お願いするよ




真実に意味はない。
ひたすらに隠される真実や真相なんて、
醜悪でやりきれず、救いようもなく、どうしようもないものだということを、僕は知っている。
努力は報われず、夢は散って。
友人や恋人は心変わりし、想いは届かず。
謳われる正義や愛は、大義名分という名の誤魔化しに過ぎない。
込めた祈りは、不幸となって代わりに降り注ぐ。
そして結局、自分が運命に干渉できることなど、何一つ無い存在ということを知る。



でも、それでも、僕は。
それが本当に真実だったとしても、だからこそ―





目次

◆日常の幕間 ―プロローグ―◆

◆一日目 ―月見月家―◆

◆二日目 ―<ゾディアック>と<死霊招きの呪歌>―◆

◆三日目 ―裏切り―◆

◆四日目 ―断ち切られた謎―◆

◆五日目 ―偽りの罠―◆

◆六日目 ―対決―◆

◆後日譚 ―エピローグ―◆






●STORY
なにを書いてもネタバレになるので詳しくは公式の紹介文を参照されたし。
公式紹介文以上のことは書けない、ほんと。




●感想

ネタバレは極力回避して書くつもり。

同シリーズを読むときに気をつけるポイントは決してミステリーとして読まないこと。
ミステリーの亜流ではあるのでしょうが、本シリーズの魅力は駆け引きを楽しむというところにある。
ゲームのリプレイを見ながらその人間劇にも見入るような感じのもんです。小説というよりも映画でときどき見るような緊迫した駆け引きもののような感じに近い。

探偵殺人ゲームという少し不思議な名前のゲームが軸にあるわけですが、そのゲームの中ではプレイヤーがあるときは探偵として、またある時は殺人鬼としておいつおわれつ生き残るということをやっていくわけです。
その攻守入れ替わる様をゲームや事件の中に留めず、現実の人間関係の中まで拡張する。
事件が終わっても、主人公のれーくんは探偵であり、また犯人であり続けるのです。

だからこそ、事件の犯人を徹底して追い詰めて、俺ツエーしている他のミステリーなどとは一線を画する。
犯人にかけられるような勝者である探偵の同情などはこのゲームにはない。次は自分の番かもしれませんからね。



そういう意味では、花鶏(交喙の姉)が出てきて理解との関係をぶった切ったところから面白くなってきた。
理解はメインヒロインなんだから絶対に自分の味方だという意識をきちんと否定したところから、本当に一人になったれーくん視点から他のプレーヤー達の思惑を探れるようになってくる。
書き手は物語を俯瞰しているのでしょうが、読み手には徹底的に主観で読ませていくというところで物語の雰囲気がガラリと変わってくるわけです。

すべてが敵かもしれなくて、確かな証拠もない状況で、それでも尚何かをしなければならない状況で、「僕が今、一番恐れる君に、お願いするよ」という言葉が出てくる。頭からっぽの人間がのたまう安っぽい信頼などではない、打算に満ちた信頼と、それ以上の本来の意味での信頼が入り乱れる。




結構地味で淡々と進んでいくミステリーを普段派手な洋画やテレビに親しんでいる人から見れば物足りないかもしれませんが、じっくりと腰を落ち着けてそれぞれの発言の裏や意図を探りながらよむというのも悪くないもんです。
特に変な技巧に走らずに、きちんとゲーム的な駆け引きを描写しているので考えながらよむものを探しているという人にはおすすめです。

シリーズ三巻目にして、物語の主軸と雛形が完成しているので今後の展開にも注目です。四巻出るのか、よかったよかった。


それにしても今回の理解のメインヒロインっぷりがよかった。忠犬交喙の位置も固まってきて、主人公パーティーが固まったようなところもある。次回は噛ませ担当の宮越さんが活躍?
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●踊る星降るレネシクル 2 (ライトノベル GA文庫)

誰かが、優しい声でささやいた。
『自分らしさを見つけなさい』
君には君だけの個性があるのだから、大切にしなくてはいけない。


―じゃあ私は、怠け者なので、自分らしく引きこもります!
―じゃあ僕は、Hな漫画が大好きなので、毎日ハァハァして過ごします!


そう答えると、「優しい声」はとたんに冷たく手のひらを返す。
『そう言うのはダメ』

ひきこもりなんて、世の中の役に立たないよ。ハァハァなんて不健全だよ。もっと他の趣味にしなさい。
はいやり直し。君の「自分らしさ」を、もう一度やり直し。



―黙ってろクソ野郎!!


役に立つかたたないかで、「自分らしさ」を決めるな。

そんなもの、他人に押し付けられた時点でクソに変わる。


ロリコンも、柔道家も、引っ込み思案も、野球部のエースも、童貞も腐女子もリア充も友達が少ない奴も、自由に存在できる。

闘うことを止めない限り、自分が自分でいることを止めないで済む。



最高だろう?













●STORY
変人たちがその個性を競い合うミカホシランキング。
その個性を象徴し、かの変人たちに力を与えるランキング参加資格とも言えるレネシクル。
その変人たちの魂とも言えるレネシクル強奪事件が各所で発生する。

前回の事件で星霊カカセオを降らせ、カグツヒメを降らせたランキング一位の沙良瑞貴と死闘を繰り広げた主人公・レンヤはその力を封印された状態でレネシクル強奪犯を追うことになる。

元気に突っ走る新ヒロイン・七陽なななに引きずられ、愛弟のすまるには嫉妬の炎を燃やされ、これまた新登場の千陽院莫迦奈を始めとした新ヒロインたちの己のやりたい放題の行動にさらされ、レンヤはレネシクル強奪反を捕えることができるのか!

喜怒哀楽の激しい変人ヒロインたちに翻弄される学園バトルコメディ巨篇・踊る星降るレネシクル第二弾。前巻での全力投球クオリティを落とすこともなく続きました。





●感想

いい感じに調子にのってますね。
作品コンセプトが変人たちの存在を許容しているというのもあるのでしょうが、その許容量を遥かにオーバーしているキャラ各自の濃さが見所の一つです。
さらに、王道展開のかなめとなる新ヒロイン・七陽なななの一人突っ走りとその先での挫折、そこからの這い上がりという過程まで描かれており正ヒロイン(?)としての物語描写も十分。
テキスト部分にスラングが結構入ってきてたのですが浮いてなくてよし。ただネタそのものが人によっては?かもしれません。Jリーグカレーよ!は・・・私ぎりぎりわかる。ぐぐってみたらニコ動経由のネタなのかね?


結構好き放題にやっているように見えて、物語の主軸ははっきりと固まっているためにブレがなくやることやってるのに、各種サブキャラの入り込む余裕が各所にあるようです。よくここまでネタキャラをバトル部分の個性を含めて考えられるよなぁと思います。
なぜたろう?毛布や遊園が出てくると変なテンションになる。あと角さんは良キャラ。


●登場人物のご紹介(今後レギュラーになりそうな枠限定、ぶっちゃけ半分くらいでしか無い)

沙良瑞貴 
一応のところ正ヒロインか?主人公のライバルにして現ランキング一位のお尋ね者。一巻でのラスボスだったので今回はあまり出てこなかったが、ガハラサンとか意識してるんだろうなあぁと思う。やや姉属性。

舞波すまる 
正ヒロインその二。今回はなななにかまける連夜に嫉妬の炎を燃やし嫉妬の星霊ジルタインを降ろす。泣け、叫べ、死ね そうね なるべく むごっちい感じで!。ルッキーニというよりは残念なあずにゃんというか、馬鹿弟子。手のかかる年下属性。お返事もらった!のところはニヤニヤ。

七陽ななな 
今回の正ヒロイン。上の二人と並ぶ正ヒロイン格だと思われる。独断専行型の放っておけない同級生タイプ。オレンジを基調にしたキャラデザがとても上手いなぁと思った。なんとなく正義のヒロイン敗北シチュが似合いそうな感じの鉄砲玉。根は素直。だからこそ他人に鈍感だったところが今回の事件の遠因となっている。けれど間違いにも気づけるので馬鹿な子ではない。

水仙寺遊園
まさかの再登場というかサブキャラはこの先いろいろ出てくるんだろうなぁ。消すには惜しい濃さばかりだし。
黒髪ロングの最凶電波。妄想が現実を侵食する!ただそれだけではなく、蛇のような動きをするというのも特徴。清々しいんだか毒々しいんだかよくわからない挿絵が良かった。電波でも第六位のランカー。

更科もうふ
究極の引篭もり。第十位のランカーながらも大事なところで出てくる。髪はボサボサ、寝間着のまま毛布にくるまり(今回はタオルケット)ゲームをしながら徘徊している。むちゃくちゃインパクトがある。

千陽院莫迦奈
黒い。だけど黄色の雨具を纏うそのキャラも今回特徴的でした。

真田鷹棋
天才棋士。第三位ランカー。常勝不敗を常とする取締機関ライブラαの部隊長。彼の指揮する19人の隊員たちのキャラの濃さも良い。特に角さんは某民研部長のような感じのちゃっかりキャラでいい感じ。





以上のような濃すぎる面々がいろいろな思惑のもとに闘うのですが、今回は次の巻以降の黒幕となりそうな感じのキャラも登場し、ますます変な奴らが出てきそうな状況です。
ぶっちゃけ濃すぎてワケが分からなくなるかもしれませんが、熱血王道学園バトル物だと思って読んでいると大して気になりません。
設定をグチグチ語るタイプの作品を求めているとわけがわからなくなってくるかもしれませんが、そういうことはあくまでも副菜としておいておいて、浮いたり沈んだりするキャラたちの動きを楽しむのがいいと思います。

バトル物だからラブコメ書いちゃいけないって誰が決めた!設定がある場合詳しく解説しなければならないなんて誰が強要した!
なんかいろんな要素がごった煮になっている闇鍋状態ですが、表紙のなななや最後の挿絵と、もう あれとか へし折っちゃえ!の部分で惹かれたならば期待は裏切らないと思います。


さーて、三巻以降もこのクオリティが保てるか!
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マイケル・サンデルさんの講義のノートその二







機能的な理屈 と 意志を扱う理屈。


アリストテレスの唱える目的論というのは本質的には、用意されたもの。

すなわち我々の意志とは無関係に決定されるルールを見つけ出すようなものである(漢語で言うところの理という概念)

アリストテレスは目的に適合することが善であるという。

単純に最適化というのは個人の意志を無視してやるとマルクスになる。


だが、ここでは用意されたものではない、意志持つ人間の側面を決して無視しない、それが進化した自立・自律した自己という概念を対置するのである。




社会という万能概念、一つのものさしと、自己という各個別のものさし。

この二種類の多くの価値基準が一人の個人の中でぶつかるのだ。

自己の物語概念は、生きているうちに様々な属性をその身のうちに内包するようになるということである。
負荷ありき自己↑

自己という核とそれにまとわりつく社会のしがらみというのがある、そういうものが個人に内包されているのである。


絡みつく茨の付ける傷が、歩くたび、私自身を試すの~♪


ここ余計→人間というのは個人であるが社会の中にいなければ人格というものは生じない。だったら社会の基準こそが唯一のものさしか?(疑問、では、その価値基準を押し通して個人を押しつぶしたとき社会は存続しうるのか?)


では社会的なしがらみというのはどうやって個人に絡み付いてくるのか?
どういはあるのか?無いのか?

なぜ従わなければならない?

道徳的というのはここでは人類属性に基づく価値観。
自分にしがらみのある人たちだけを優先して助けるという、非汎用価値観をどう正当化するのか?


コミュ二タリアンはコミュニティの構成員としての義務があるということを論拠とする。

ここでは人類属性、個人属性というものの中間的な特定社会属性というものが出てくる。

論点・優先して従うべき価値観を動やって決めるのか

私の意見・福岡で災害あっても宮崎の復興に走ってったら村八分喰らうよな、義務を課してくる奴らの事考えると義務というのはそれを矯正してくる権利者のことを考えんとイカンような気がする。個人が何をえらぶかということよりは何を強制されているか?の話では?リスク問題?

選ぶべきかという話に関しては、自分がどこにいるか?でも事の重要性が違ってくる。口蹄疫問題って本州では対岸の火事みたいなもんでしょ大変だとは思っても、危機までは感じていない。(ネット民除く)



ロールズの反論・スタートは政治的義務はないから義務をえらばんのなら義務はないよ(意志レベル擁護か?)もう一つ、社会属性は偏愛ではないのか?


俺反論してみる。俺が活きていくのには社会属性を選ばないけんことがあるのさ、だから俺はコミュニティ属性を選ぶぜ!と考えると、機能的に社会の理論を選ぶ意志というのも存在しうるわけか・・・意志は好悪だけではなく打算というものもあるのか。


意志が忠誠心になるということ。そこに自由意志はなくなる。

そしてコミュニティ理論が普遍理論を突き破るケース、

忠誠心ではなく、個人のリスク計算の結果選ぶコミュニティ?




例、愛国心のジレンマ。

何を根拠に決定しているの?忠誠心という強制力?

あくまで義務同士が競合しても、選ぶのは個人ということか。



善というのは価値観すらも社会から紡ぎだされるものということである。その社会というのは構成員の理解のものに承認されたもの。
では社会が変われば、時代が変われば正義は変わるのか?

それら個別の善なるものは、決して正義ではないのではないか?



例 伝統的な生活を守りたいという人種分離主義者





サンデルさんは主意主義 個人属性を第一

個人を個人として扱う考え方


個人属性と人類属性と社会属性(局地戦最強)の差異とは?

人類みなともだちな奴に、ともだちはいないだろう。



正義と善とは?

特定のコミュニティの善を基準にすることは出来ない、だが善はコミュニテぃとは切り離せない。善はコミュニティそれぞれにある。

前というものはなぜ存在しているのか。
善というのはなんで善として承認されているのか?




同性結婚の話

結婚のテロス(本来的目的) と 現代の解釈との衝突

承認者たる国家はどちらにつくのだろうか?



爆弾発言きた!

あなたはマスターベーションをしたことはありますか?

聖書ではマスターベーションを許していない、性の問題というのは生殖だけ?


不可侵領域の問題 と 許されるかどうかという問題


法はどうあるべきか?


人と人とのつながり・結婚は法の問題ではないのではないか?(不可侵側から)


最後一コマ

妊娠中絶の話

テロスは崩し難い、それには擁護者がいる。

価値観 と 現実的な危機に対するリスクの対立。



個人が選択することが出来る権利が重視された判例。

しかし、同性結婚問題を決着させるには、本当に中立たるためには、結婚の制度を廃止する必要があるのではないか?
社会的な承認は必要か?
同性結婚は道徳的に価値があるのかというレベルで話すべきものか?
マイケルキンズリー

ただしこの判例は、結婚廃止を求めたものではなし。結婚相手の拡大を求めたのだ。

社会の承認と名誉の問題。

受胎能力は結婚要件ではない
パートナーへの恒久的な約束が本質

善を語らずに正義を語る必要があるのさ





まとめ入った
弁証法(一つの論理の結果)VS反証敵均衡(根拠原理を行ったり来たりすること)



私見が入るまとめ

二次産業の世界までは、絶対的な一つのルールがあるという前提があった。最高効率というだいたい数字的に計量できそうな価値だけを追い求めていけばよかった。理(ことわり)というものはすでに用意されていたわけである。

だが、現代では価値観が多様化している。例えば三次三業の象徴とも言えるソフトウェアの開発というものは製品がリリースされてからが本番と言われるように、常にアップデートして・使える・製品である必要がある。
要するに、このようなバグフィクスのような過程を複数の社会との関連の中で形作る姿勢こそが大事なのだと言っているようである。

解答が出ることよりも、使える理論が手元にあるということが必要なのである。

そこで何を大事にするのかというのは社会にとって様々だからこれだということが決められんのさ。
ただし、最大公約数というのを常に探らないけんわけだが、その手元にある使える理論というのが射程範囲にしているのは人類属性に基づく道徳と、個人属性と社会属性との摺り寄せなのである。

これからの正義の話しというのはとてもいい訳で、決して新しい時代の正義の話をしようという新しいひとつの正義があるということは意図されていないのである。これから正義となるものを、メンテナンスして保っていくための話だったように思われる。

ある意味、確定的な答えがあるという意識を否定したことこそが、この講義の最大の主張であったようにも思われるのである。
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●緋弾のアリアⅦ 火と風の円舞 (MF文庫J ライトノベル)

緋弾のアリアさらなる新章突入!




完成度だけで言えば緋弾のアリア七巻中最高の出来!まだまだイケるぜ!


六巻と七巻あわせてレキ回ということで綺麗にまとまりました。
六巻の挿絵のカットからしてみるともともとこのような伏線を考えていたのか、はたまた挿絵カットにあわせて書いたのか。アストロノトを読んでいる限りでは多分伏線だったんだろうなぁとは思います。

六巻ではレキ無双状態だったものの、今回は金ちゃん無双ではじめてキンジが主人公としての強さを見せました。本当にね!七巻目にしてようやく!

ようやく役者が出揃ったところでさらなる事件が始まるわけですが、そこは読んでのお楽しみということで。


このレキ回を通して思うのは、事件ベースというよりも人物の動かし方ベースで企画を立てたんじゃないかなぁとか思うんですがそれがうまく行っているようです。
今までというか、五巻までにも登場人物ごとの物語というのがやや伏線気味に語られてはいまして、五巻の短編集でそれぞれの登場人物の成長というものが非常に分かりにくい形ですが語られていました。(例えば、籠の鳥だった白雪がお姉ちゃんとして粉雪の成長を電柱の上で見守るシーンなど)
すこし隠し気味だったそういう人物の物語が六・七巻で全面に押し出されるところでおはなしがうまく一つにまとまり、長編の中でのある程度独立した一つのエピソードとなっているわけです。

次回以降もこういう書き方をするのかなぁとか考えると、全くだれずに物語はまだまだ広がっていくようです。



肝心のアクションシーンについてなのですが、やはりなんといっても金ちゃん無双が見所なのですが、アストロノトの時にやってのけたような伏線乱舞が出てきたところで俄然テンションが上がってきました。
小説一冊は映画一本分の分量があるとMFの選評で言われていましたが、その一本の小説分量をどのように使うのかというのもまた腕の見せどころで、確かに面白いお話を一から創り上げていくというのもひとつの手法なのでしょうが、本作で見せたように複数の伏線のような因果関係を無数に絡めたところが事件を呼び危機を呼び、息もつかせぬ展開の原動力となっているように思います。この伏線の書き方をもっと研究して見たいと思われる方にはアストロノト(合計三巻)がおすすめです!
最近の洋画で言えばロバートダウニージュニア主演のシャーロック・ホームズも伏線を含んだアクションだったのでこちらの作品もおすすめできます。

う~む、伏線ものなのであれやこれや書くわけにもいかないんですが映画でこれ見よがしに示されていたのにそれが伏線と分からずにあとで伏線だと明かされてぞっとするような感じの非常に映画チックな伏線の張り方をしているのであれこれかくと面白さが半減してしまうために是非是非お読み下さいませ!


もうひとつの魅力になってきているアクションの要ともなるクルマやヘリといったツール関係の知識なのですが、これがまたいろいろと出てきてなかなかに興味深く、それにいろいろな雑学が追加されるので読んでいてなかなかに面白い。
この部分にかなり力を入れられておりまして、映画を見ながらドラ猫でた!とか言って喜んでいるようなコアなマニアっぽい映画の見方をそのまま反映しているようでこの部分もなかなかに武器になってきています。
ライトノベルと一般書の違いに、具体的な名前を出すか否かというのがあるのではないかとよく思うのですが、例えば紫色の花が朝露に濡れているとあじさいの花が濡れているというのではかなりの質感が変わってくるように、直接的な名前を出すことで、読者の中にある知識や経験(これをクオリアって言うのかね?)を引き出すことによって抽象語を使う以上に深くイメージを伝えるというタイプの書き方をしているために、非現実的なのになぜか現実味を与えるような質感が再現されているのです。
やはりこのへんがすごいなぁと思います。なんども書きますがアストロノトでアルコールを染み込ませた布で身体を拭くという描写があるのですが、そういう映画で言うところの小道具という部分にも気を配っているためにそれに引きずられるようにして読み手のイメージの中からそれに付随する、アルコールが肌に染み込むひんやりとした感覚やなんかを実感させるような部分がまで書いていたために本当に映画チックな感じがしていて、ようやく本領発揮し始めたのかなぁとか思ったりします。

ちょっと話がそれるけれど、映画館で見る映画って家で見るDVDとは違いますよね。
映像というだけではなく、例えばオーディオ的にも映画館で音圧を感じるほどのスピーカーの音を広い空間で楽しめるというのも一つの楽しみの一つですし、迫力だけではなく綺麗な音楽を使う映画で時に音楽が止み、虫の声だけになったりするような静寂表現もまた映画館で見るとさらに面白い。
家のスピーカーでもかなりの再現は出来ているとは思うのですが、これらの再現を支えているのは映画館という映画を観るためだけの空間ではないのかなとよく思うわけです。


具体的な名前を出すということは、それを描写するための下調べというものが必ず必要になってくるわけですが、そういう下調べを広く浅く、必要なところは深くとやっていて普通なら余計な所だから省かれそうなところにまで物量投入しているのがいいなぁ。

これに近い書き方をしているのは、身近な世界で例えば小さな女の子が座布団を2枚並べて仮眠を取るという描写をしたギャルゴの人や、蒼海ガールズやらじエレの白鳥さんなのですが、舞台や小道具といったものを物語でだけではなく伏線にまで持ち込んでいるというのは独自の強みですね。

こういった作り物なのに現実感があるという作風が今後加速して入ったら大変なことになるかもしれませんね。
伏線含めたアクションの書き方からしても、どんな分野でも自分の作風や強みを活かせるという感覚をつかんだのかもしれません。次回以降が楽しみです。狐耳とか狐耳とか狐耳とか…ジャンヌがアップを初めているので次回以降に活躍が期待出来るのか?




次に挿絵の部分について少し書いてみると、折り込みのカラーのページはあまり指定が入らなかったのかぁとか思います。公式で見られる白雪のカットは某姫とかでもみられるような感じの構図だったので、何かあったのかなぁと少し気になりました。
編集というか、トリミング程度でも絵の見え方というのはガラリと変わってきますので、挿絵というのがどのような過程で作成されているのかなぁと最近思うことがしばしば。

絵といえばコミック版アリア二巻の表紙絵がかなりいいでき。

一枚絵というのにもいろいろありまして、動きを込めた一枚絵というものでは最近見たものでは一番良いカットだと思います。
趣味柄某雑誌とかで一枚絵をよく見て入るのですが、かわいいキャラクターをいかに可愛く書けるかというのも一つのスキルなのでしょうが、このような静の描写に対して、一枚絵で動きが見えるというのはそうそうあるものではありません。ライトノベルの表紙でこのような動きが見えるものといえば、蒼海ガールズ3のシューきゅんのカットがあるのですが、情報やや上からの視点からブーケ鳥栖の瞬間を描いており髪の動きなどからも動きを読み取ることができるものです。
この表紙のアリアでは表情や髪の動き、クロスした腕で構えたガバメントなどもさることながら、身体の傾き具合などを含めたトリミングの仕方のようなところで非常にうまく行っているのではないかなぁと思います。
意外と、このトリミングというものは重要で限られた画面の中にどの部分を中心に魅せていくのかという美的センスが問われてきます。要するに構図というものなのでしょうがこの部分でおおっと言わせるものはすくないなぁと思います。

人間の目というのは、見たいものをありのままに見ているというわけではなく、自分の意識している部分にかなり性能の良い人間の目というものを使ってズームをかけています。携帯のカメラで遠くの夜景を夜景をとるとかなり顕著に現れますが、絵というのは被写体を描くという部分と、視界の中でどのような見方をするのかという演出の部分を含めたもののように思います。






さて、そんなこんなで緋弾のアリアスピンオフ緋弾のアリアAA(ダブルエー)が某紙で連載開始おめでとうございます!
AAということは炉理主人公か…緋弾のアリアCとかにも続くのだろうか?正義の武装検事がヒロインなのに常にウソを付いているような感じで・・・

なんか8月入ってから修羅場ばっかりで新しい雑誌をフォローするのは無理っぽいなぁとか思っていたのですがWORKINGとサンレッドが載ってる雑誌か・・・ラインナップ見てみるとかなりすごい陣容なのですが誰が書くのだろう?月二回のペースで連載されるのであればこちらも面白くなりそうですね。


なんかいろいろな物を巻き込みつつ広がっていく緋弾のアリア、超展開になりそうな次回にGO for THe NEXTです!
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●ヒトカケラ(ライトノベル MF文庫J)

「宇宙人はいると思いますか?」

「宇宙人を好きになったらどうしますか?」



「好きになった宇宙人は、いつかいなくなってしまう運命を持っている。その場合センパイはどうしますか?」










最後の質問だけはカマかけているんだと思うんだけれどどうなんだろう?



選評書いてるのが冲方丁さんかぁ・・・天地明察読んでみたいと思ってるけれどハードカバーには手を出しづらいなぁ・・・


●概要
非常にシンプルで良いサイエンスフィクション風SF(少し不思議)。
宇宙人のようなものは出てきますがそういう設定自体は大して意味を持ちません。
これは非常にシンプルなヒューマンドラマのようなお伽話です。
人間というものを宇宙人視点から観察した、そういうおはなしです。

宇宙人と監視者とか超能力者とか出てきますが彼らの異能は何の役にも立たない。

それらの対比のように語られる、登場人物の心を簡潔に、しかし的確に捉えていく筆致が最大の魅力になっています。

ある意味でアンチライトノベルと言ってもいいような児童文学延長にあるもののように思います。


●作品の強みについて
本のデザインを空の青と雲の白で固めているのも手伝い、淡色な筆致が透明な水のように染みこんでくるというのが最大の武器になっています。


強くも弱くもない。そんな、ちょうどいい力でいつも背中を押してくれる。
この子と幼馴染で本当によかったと思う。
p77


「だけど……何かが……私にもわからない何かが……その決断を否定するの。耳を澄まさないと聞こえないくらいの小さな声で……このままでいいのかって聞いてくるの。どうしてそんなことを言ってくるのかはわからない。それにどう答えたらいいのかも……私にはわからない」
p88


あえてなのかもしれませんが、ライトノベルというか文語的な回りくどい表現をほとんどしておらず、口語的な語彙だけで登場人物の思いを紡いでいるところがその主因かもしれません。こう言う表現というのは簡単にできるようにみえて本当に難しい。

二つめの強みになっているのが構成の上手さ。
この本は一つのストーリーとその裏方でのストーリーの二本仕立てになっているのですが、この二つの物語をつないでいるのが、単なる物語の構成だけではなく口語に近い筆致で紡がれるセリフと地の文です。
セリフと一人称の地の文が基本的に他人に対する観察という感じで続いていくためにそれぞれの登場人物が他の人をどのように思っているのかが、真に迫ってというとなんか違いますが、的確に伝わってくるのです。
二つの物語をつないでいるのが単なる事実関係の前後ではなく、人との関わり合いという部分で強固に結ばれているのです。


選評では泣けて笑えるテンションが欲しいと評されていたり、物語の起伏が云々という感じのレビューを見ましたが、個人的にはこのままでも十分武器になっているのではないかなぁとも思います。

確かに設定の奇抜さとは正反対の筆致であるためにかなりの肩透かしを食らわせる可能性もナキニシモアラズなのですが、MFならこの路線で突っ走ってもいいのではないかなぁとか思います。
奇抜な設定や過激な表現というのも確かに大したものでしょうが、当たり前のものを当たり前に、しかし、確実にしみこませるという作風は他には読んだことがありません。


人間というものを人外の視点から観察し、なおかつ血生臭い話に持っていなかった、という姿勢で詰め切らなかったという不満部分は確かにありますが、言ってしまえばそれだけの話のような気がします。六甲のおいしい水で喉を潤したいのにマックスコーヒーを渡されると多分殆どの人は怒ります。多分なんかそんな感じです。




ライトノベルの中にあってはかなり亜流のような感じではあるのですが、空の向こう約束の場所以外の新海作品のようなものと言ってしまえばそんなに孤独な作品というわけではないような気がします。
かなりイメージが良く、それに加えてシーン構成を含めたセリフ回しが奇抜ではないのにとても染みてくるので新海作品の原作になったりはしないだろうかなぁ・・・
一時間くらいの短編集をやろうという場合に候補に上がってもいいような感じがするんだけれどなぁ・・・


確かにラノベらしくはないラノベですがだからこその強みを持っている作品です。
濃い話しに飽きてきて一服の清涼剤が欲しいという場合には進めてみてもいいような読後感がさっぱりとした良作です。



久しぶりに書いてみたらなんか調子が出ない。
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●神明解ろーどぐらす 3  ●オトコを見せてよ倉田くん! 4 ●ヒメカミ ~緋焔の吸血姫(レイブラッド)~(ライトノベル MF文庫J)

忙しい忙しいと言いながらも今月も5冊以上読んでるんだよなぁ・・・ということで読書感想文まとめです。

●神明解ろーどぐらす 3


とうとう変調。ギャルゴの人の本気が今始まる!
今回は下校途上での服の脱がし愛から噴水でのずぶ濡れシチュ、それから夏祭りの傍、人気のない森の中でののっぴきならないルート分岐まで。ついに、キーパーソンとなる三石留萌の正体が明かされます。

街の描写が非常にうまく、自分も一緒に公園にいるような錯覚を覚えさせる部分など雰囲気描写の上手さは相変わらず。
そこに加えられる、この人最強の持ち味であるデフォルメしたキャラたちの非常に生々しく深いメンタル描写。2巻での非常に清涼感のあるまりもの初恋描写から一転、嫉妬の炎がゆらゆらとその勢いを増すさまは等身大で身近にありそうな恐怖を感じさせます。
実際に自分も似た様な経験をしたこともあったり目の当たりにしたこともあったりする普通の人間が経験しうる普通の狂気の描写。単純な残虐性とは正反対な自分の身にも大いにふりかかりうるあるいは身を委ねうる恐怖というのがやはり上手く、描写の上手さもあわせて真に迫ってきます。

前作のギャルゴでの変調は4巻からだったので今回は一巻だけ早いのですが、次回以降は長編エピソードで急展開あるのかなぁと思います。

個人的にはドロドロの愛憎ものやホラーとはまた別個のちょっぴりしたエロと小さな冒険などのようなギャルゴでいうと三巻までの乗りの到達点を追求して欲しかったなぁとか思うのですが、どろどろになってもそれはそれでよしか。




●オトコを見せてよ倉田くん! 4


私はありす派。やはり悪友系同級生がよい。私もお姉さん好きとか言いながらもアマガミでは薫が好きだったりする。

しかし、快進撃というかこのエロさは何なんだろう?ありすのバンザーイのところとか愛衣のチアのところの描写とか何考えてるのでしょうかほんと。いいぞ!もっとやれ!(くーたんのぺろぺろとか小夜のたくし上げとかも)

本気を出せば挿絵全てピンク系にすることも可能な強力なエロコメ。生半可な官能小説よりも遥かにエロイ。

これはある種の肉欲ではない純粋な萌え欲というものを純化したモノと言ってもいいのかもしれない。

登場ヒロインを羅列してみると

猫柳愛衣→金髪ツインテ凶悪ツンデレ幼なじみ(軍靴で踏んでみたりチアコスプレしてみたり)
戌亥小夜→黒髪ロング和装巨乳の大和撫子幼なじみ(やんで・・・・)
兎月ありす→隠れオタは薄いけれど悪友同級生(基本攻めだが責められると防御力は皆無、だがあえていじられるのが良い)
狐火久遠→人見知りの健気な妹系っぽいけどタイピカルなものではない(・・・ぺろぺろ)

これに新たな嫁候補、スイカポンコツ陰陽師の千影そらが登場し、嫁の座をかけて各ヒロインがそらと一対一の萌えバトルを繰り広げるというのがこの巻の筋書き。
中盤は各ヒロインのエピソードの並列という感じでとくに構成で際立っているわけではなかったものの、それゆえにキャラの書き方や文章の癖が非常に分かりやすい巻になっていた。

エロコメエロコメと言ってはいますが描写自体は文学系の人なのかな?と思わせるものが多々ある。
話の基本となる各ヒロインのエピソードの作り方は各ヒロインの魅力を溢れさせたり怪我したりするという、そのキャラでなければそのキャラでこそ最高の攻撃力を発揮するというものばかりでこれぞギャルゲー!という感じの物なのです。しかし描写の部分に関してみると女の子の描写をお菓子のような甘いものを連想させるもので固めるような基本的な部分のやり方は川端康成のような雰囲気(蛭のような唇とかそういうやつ)がありますが、今回は色の使い方の部分でもそういう感覚が出てきた。
小夜がワイシャツのボタンを自分の黒髪止め直す描写とラストで出てきた黒の描写とを合わせると、ひとつの色を作中ではひとつのテーマの下に限定して使うとかいう感じのイメージ操作とかもやってるのかなぁとか思う。

一番の強みであるキャラシチュにその筆致がうまく噛み合ってるというのがあるんでしょうが、ほとんど隙というものがない。
ストーリーの部分は一見内容に見えて2巻からよんでみると舞台背景はそれなりにあるようでその中でのそれぞれの立ち位置というものまできっちりと意識されていたりと本当に隙がありません。
挿絵もまだまだ質が高いですし、このまま挿絵につられてみても決して後悔しないでしょう。ちょっとした火遊びを経験してみたいと思われる方にはぜひ。(←最低)





●ヒメカミ ~緋焔の吸血姫(レイブラッド)~


ヒトカケラ読んでみてよかったので手を出してみた。
長編の一回目という感じの物で話自体はそんなに進んではいないのですがなかなか上手い。

特徴の一つめとして色使いが巧み。今回のテーマとなっている赤とそれに対比される青いガラスの十字架。赤く灼ける夕日のなかで青いガラスの十字架をかざしているところを想像してみるとこの作品のだいたいのイメージは把握できたものと考えてもいい感じです。
この赤と青の陣営の吸血鬼たちとのおはなしになっていくんだろうなぁという想像がつくとイメージが上手く膨らんでいきます。

特徴二つめヒロイン描写の上手さ。
お姉さん描写が非常に上手い(←趣味)というところが気に入ったところといえばいえるが、その書き方が葵さんの甘やかしや包容力だったり、翼さんの虚勢とポンコツだったりと結構実感こもった書き方がされています。なんだろう?これがクオリアがあるということなんだろうか?葵さんの膝枕耳かきや、翼さんの「旦那様!」とかはかなりツボ。伏線読む限りではどちらも重要人物っぽいのではぶられることはなさそうなのでこちらも続きが気になります。
この二人に限らず登場人物の書き方に特徴があり、駆け込み恋人(春の押し売りと書くとかなりきけん)の表紙・菊(非常にポンコツ)や時村由良(しっかり)・沙良姉妹(小悪魔系)の書き方などもレベル高し。

強みは結構あるもののヒトカケラでもそうでしたが、かなり伏線を貼りまくるタイプの人で、物語の尺不足のようなところも含めて魅せるところを絞りきれてないなぁとかは思いました。今回の事件のを巻き起こすヒロインの内面部分は複線的に出されてはいましたがそれが理解される時点でいきなりポンとほうられたようなところがあるので、搦手に兵力を集中させすぎて正面ががら空きのような印象がナキニシモアラズでした。演出部分でのオーバーキルがないのかなぁ?翼さんが黒髪をなびかせ、赤い蝶をまといながら疾駆するシーンなどは良いシーンだと思ったのですが少し蛋白だったような気がします。
これは伏線系の人特有の病理現象のような気がします。搦手というのはあくまで正面部隊が苛烈に攻め立てるからこそ効果があるものであるので、今回はモノローグのような感じでヒロインの心のなかをチラチラ見せても良かったかなぁとか本当に余計なことを考えたりしてました。それに読み手は伏線のことをあまり知らないで読むわけですからチラチラみせてもらわないと憑いけないこととか時々ある。
ちょっと何逝ってるのかわからなくなってきた。




さて、月末は何読もう?


全く関係ない話だけれどiPadや新TOUCHで音泉を聴くのは無理っぽいね。再生しきれ無いのか、ファイルを落しきれないのか知らないけれど再生が難しいことだけは確認できた。

さらに全く関係の無い話でDENONの低価格ヘッドホンAH-D301Kがいい感じ。
型番がなんかいろんなところのパクリではないのか?と興味を惹かれて視聴してみたところこれがなかなか良い。

視聴する限り、手頃な密閉型としては一番完成されたものかもしれない。

DENONのヘッドホンはどういうわけか高音かなにかのざらつきが気になりすぎて、視聴の段階でギブアップしてしまうのですがこれだけは違った。

解像度は確かにひとつ上の機種であるAH-D501K以上のモノのほうが良いものの301だけは別系統の音のようだった。501以上はHIFIで301はローファイという位置づけなのかもしれないが個人的には音質・値段ともにバランスの取れたおすすめの出来る機種だと思った。
低価格帯の場合、低価格帯最高の音質と最悪の装着感を誇るiGradoが存在しており、こいつは機器をそれなりに備えてやってもそれなりに使える音質のポテンシャルだけは持っているものの装着感が最悪だったり開放型だったりといまいち使いづらいのだがAH-D301Kは3000円という値段の割には非常にバランスの取れた密閉型となっている。

手元で使ってみたらまた話は違ってくるんだろうかれど、視聴した段階では中低音よりで余計な高音は出ておらずやや前方定位、解像度はやはり低いものの耳が詰まった感じがするほどまでは低くなかった。装着感も悪くなかったしバランスはかなり良い。



音質は一万円台、解像度はやや低めながらもSロジックのおかげで狭苦しさがなく、適度に音の密度が高くやや湿りで不快なざらつきが少なくなおかつ打点のフォーカスに強い。さらに音源の環境に左右されることがあまりない音質でのオールラウンダー。半開放型で音漏れの危険があるものの小音量安定と神衣のごとき軽い装着感夏場にも蒸れずに使えるというお気に入りのUF-30は一万円とちょいか。剛性に問題があるもののデザインと塗がとても良い。


しばらくヘッドホンに手を出していないけれど、EM-9Dというオーテクの至宝の一つを手にいれてみたところいろいろスペック上良いとされるものを追い求めるのが馬鹿らしくなったのが原因です。確かにEM-9Dは音の分離や音場感など客観的なスペックを上げれば至高のものではあるのですが耳がたえきれないくらいにキラー直人をだす。

まず第一にスペックよりも使い勝手や商品としての完成度が大事だよなぁとか思う今日このごろ。
なんだろう、年をとったというよりも攻撃力をどこまでも追求していくよりも命中や回転率や攻撃回数や属性でものを考えられるようになったということなんだろうなぁ・・・・ますます何逝ってるのかわからなくなってきた。
読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

●不動カリンは一切動ぜず 【近未来神戸仏教SFファンタジー ハヤカワ文庫JA】

MF優秀賞受賞はダテジャナイ!
個性駄々漏れの変態作品。

近未来における宗教と人間を、神戸市垂水区を舞台に描く現代仏教説話。
コンセプトだけでも変態なのに中身は、さらにディープです。



なにそれこわい

というのが正直な感想。
正直引くくらいの変態性を魅せつけてくれました。
個人的にはストーリーに純化しているビター二作の方が好印象なんですが、不動カリンは不動カリンで面白い。
ようやくベネズエラの森田復活!といってもいいかもしれませんね。おすすめできるレベルです。



本作の強みになっているものはいろいろありますが、一般的に目に付くであろうところを挙げると、宗教と神戸市であろうと思います。

特に神戸市という具体性のある描写が目立ちますが、本作では決して書いているだけというだけにはとどまっておらず、街中にある祠などを非常によく見てそれぞれの宗教施設がどのように街の中に溶け込んでいるのかという部分についてよく観察しているなぁと感じます。
また、まだ若いというのもあり、専業作家さんや専門馬鹿の人のような宗教的にどうこうとかいう内部的な基準で物事が語られておらず、あくまで一般人の基準とディープな視点の二点から本作では宗教というものがどのように自分たちの前に現れるのかというものが非常に面白く描かれています。

例えば、前時代的な神社仏閣や聖地、不動明王像などが描写される一方で、ネットを通した新興宗教などが登場してきます。しかしそれらは経典や奇跡という物としては現れない、あくまでも宗教を信じる人間としてカリン達の前に現れる。決して具体性を失わない描写の仕方は非常に生々しく、言葉を変えてみれば瑞々しい。


そして、様々な宗教そのものの描写においてはSFらしく概念を拡張して語られています。
例えば、主人公のカリンは真言系のお寺の子であり、ネットを通して広がった天教という新型の宗教というのも出てきます。
これだけで見ても面白いのですが、本作での面白みというものが、手のひらに埋め込まれたノードという機器を介して情報や思念を交換できる社会という前提の中で成立した宗教のその成立過程にまで考察を加えているところです。
例えば、人間同士ではノードを通して意思の疎通ができる。それでは人以外とは?動物とは?森とは?海とは?というところから一つの宗教が生まれます。しかし、それらの意思疎通が出来ない情報過統合症という阻害要因のせいで社会に弾かれる少女が登場したり、さらにその真逆に意思疎通を通り越して合一しようとすつ宗教者たちの顛末までが語られていたりします。

またこれらに加えて、ノードによる意思疎通機構を支えている情報省そしてその上にある国かなにかのとりあえず運命すらも操るかのような巨大な何かというものもまた、宗教のようなものの変種のようなものとして登場人物の一人を操り物語に介入してきます。多分国よりももっと大きなところにいるんだろうなぁ・・・とか思います。eう作品をやっている方なら神殿と聖女と現神とその他の魔神や古神の関係を思い浮かべるといいかもしれません。
宗教の三大要素というのがたしか聖典と教祖とあと何かがありましたが、それらの言葉にとらわれず、宗教的なメカニズムを取り出して科学と宗教とが化学変化を起こして生まれた何か得体のしれないものを宗教のように取り扱っているわけです。

これらの新旧とそれ以外の得体のしれない何かという多様な宗教の形とその代表者たる登場人物たちが織り成す物語が本作なのですが、決して論文調になっていないのがまた良いところになっています。


しかしこのような宗教的な問題だけにはとどまらず、むしろ宗教という外的な要因と対比することによって克明に描かれる、何らかの宗教的な力を借りたとしても、自分の意志で行動を起こすというテーマが力強く語られています。
この部分まで行きつけるのがさすがMFの変態さんだなぁと思います。
あくまで私見ですが、ベネズエラで評価されていたのは小手先の業や退廃描写ではなくこちらの人物造詣だったように思います。この部分を消さずに356ページをきちんと書き抜けたところが作品を一つのテーマのもとに集約する核となっているように思います。もしなくてもそれはそれでレベルは高いものになったのかもしれませんが、それは・・・多分途中で投げただろうなと思います。


仏教の薀蓄がかなり豊富に投入されているもののそれが、神戸市という具体的な例を用いて語られるために決して浮いた話になっていないというのもあり、なんかガイドブックを読んでいるようなところもあります。本書を持って神戸廻りするのもいいかもしれません。しかしそれはるるぶのような旅情報誌ではなく、あくまでその街に住む人の生の声を集めたものです。涼宮ハルヒの憂鬱を聖典としたであろうハルヒ関連の動きをハルヒ教とみなすなどをはじめ、細かいネタも練りこまれているようなので固めの本を初めて読むという人にもいいかもしれませんね。

先にも書きましたが専門馬鹿になっていないというところが大きな強みのような気がします。定義から宗教に該当するという方法ではなく、宗教っぽいものを拾ってきてその中にあるメカニズムをつかみとりその代表者たちを使って物語を書いているという意味では、その叙述方法を含め専門家では決して出来ない正確な観察が成されたものであるとも言えるのかもしれません。

後半は集中力が切れたのかそれまでまじめに文芸やってきて途端にラノベの乗りが出てでオイオイと思いながら読み進めたのですが、ラノベらしいきちんとしたストーリーでの締めにつながっていてラノベと一般書のいいとこ取りのようなところもありかえって良かった。


いやはや、細かいことはさておきなかなかに面白かったです。



面白かったのは面白かったのですが、個人的にはまだビター二作を超えられていないのかなぁという感じがします。
どこに出しても胸を晴れる出来とは言えるのですが、本作はベネズエラの正常進化系で上にのびたというよりも世界観などの新たなスキルをうまく使ったという部分がつよく横に伸びたような印象を受けます。
確かに世界観構築の独創性は比類なく、様々な宗教の形をひとつの物語(神戸市垂水区)の中で対峙させたという企画部分を評価するのであれば高い評価を出すひとがいるかも知れません。
それにさらに自律した自己というところまでを対比しているという外形だけを見ても、これらの難しい問題を的確に伝えきれる描写の上手さを考えても高いレベルにあるのは確かです。


ですがこの人の限界はこんなもんじゃないでしょう。

まだ頭で書いているような感じがしますが少しずつ仮面が剥がれてきているようなところがありますね。
他人の評価など気にせず世界の半分を敵に回して残り半分を味方にする不動カリンの技量とビター二作の人物・ストーリーとを兼ね備えた700ページ超の名作が登場するのはいつの日か。
次回作にも期待大です。
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●ヨスガノソラ (アニメ 第一話)

ヨスガノソラの出来が神がかり過ぎている


前半でおお!っとおもい正座してみていて、後半で一挙に引きこまれた。

作画クオリティのみではなく、構図部分で冒険をしていた前半、そして穹の表情描写からそれを中央に据えた象徴的なシーン(イスの上でのくるくる)など。
これらは従来のアニメではあまり見られなかった構図たちではなかろうか。

加えて声優陣のクオリティが高すぎる。
原作からの続投が多いためというのもあるであろうが、アニメならではの独特のつくりすぎた声というのがほとんど無いというのがいい。
過去、全くの妄想ですが、えんじぇるびーつの一回目で櫻井浩美さんの声を聞いて明らかなディレクションミスのような違和感を感じたりした。これは二話目以降には修正されてはいたものの何らかの方針変更があったのだろうか?
このへんは完全に妄想ながらも、声優さんの役者としての素の力が出ているのかもしれません。

もうほんとね聞いているだけで鳥肌が立ってくる。
オーディオ環境がない場合でも、設定画面でテレビのイコライザやTRUE bassのような付加効果を一切無効化して音量調整してやるだけで聞き取れるレベルの完成度です。
テレビの音に不満がある方は是非とも試してみてください。世界が変わります。


そして、これらの個別の表現を最大限に魅せている音楽と構成。特に音に関する部分が強く決してでしゃばらず、役者の声の傍らで奏でられるもうひとつの主役としての楽器の少なめなBGMとして効果的に現れています。
とくに、音の切り替えについて注意しているととてもうまく使っていて、基本的に声とBGM、声とSEといったふうにかなり情報量が絞られていることに気づけます。
さらに言うと音の強弱についても自転車の漕ぎ始めにきゅうに大きくなるところとかその後の場面ごとに音量を変えていることが分かります。

何これすごい。



完成度が異様に高いんですがこれはアニメの新世代を切り拓く一つの系統になることができるか!


・・・家に帰ってきてまだに時間しか経ってないけど2回見ました!
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●じんわり君臨!! 邪神大沼 5 (純コメディライトノベル ガガガ文庫)

酸欠で死ぬかと思った

危うく笑死体になるところだったぜ・・・



今回も結構なお点前でした。

しかしまだネタが尽きないのか…恐ろしいな。
ネタ尽きるどころか世界観が安定して広がってるし…

今回ややラブコメに触れそうになりましたが、未だゴーイングマイウェイ。やはりこれはラブコメではない!コメディだ!!

ストーリー概要は公式の紹介文通りなのでとりたてて書く事のない選挙戦の一風景のように見えますが、そこは我らが邪神大沼軍団のメンツならではのすっとぼけた行動のせいでまっとうな選挙戦になろうはずもなく。
ナナさん(嫁)とかえで(天狗のメス幼女)の二人の掛け合いに巻き込まれる描写が抜きん出ているのを始め、選挙戦ということで引きずられてくる癖の強すぎる脇役たちの言動も相まって、読み手を混沌の笑いの世界に誘います。

キャラ個別ではかえでの使い方が本当に凄いなぁと思います。
純真無垢な幼女の残虐性、主体性のない投げやりな態度、その場の雰囲気に乗るだけ乗るくせにすぐに興味をなくしていい加減な行動に出るそのリアルさ、大沼が可愛想そすぎておねがいもうやめてあげて!と叫びそうになります。

少しネタバレになりますが、今回も大沼が女体化したりします。再登場要望高かったからなのか伏線だったのか、とにかくストーリー上重要な切り札として出てくるあたりはすごいなあと思いました。

一方でメインヒロイン格?のナナさんのメインヒロインっぷりも健在でしたし、露都の「勇者の辞書に敗北と羞恥心の合計五文字は存在しない!」に代表される素っ頓狂な行動にも眼を見張るものがあります(いろいろな意味で)。

今回登場した新キャラの聡美も可愛い…夏葉とか加奈とかほかの女の子キャラの出番が…凛にいたっては登場すらしなかったし…
しかし、これはコメディだ!何も問題ないはずだ!

いやほんとに、女の子が次々と登場するのに純粋にコメディを貫き通そうとするその姿勢はすごいなと思います。
パロネタもはいってたりしてはいるのですが、決して主成分であるコメディ部分での完成度に手を抜いていないというか実力が伴っているというのがすごすぎる。


ネタ全体について言えば相変わらず毒を含んだ風刺的なネタから文脈コメディまで幅広く取り扱っているわけですが、ページを捲った瞬間に笑いが吹き出すというのがなんどもあったのですが、もしかして計算して文書配置してるのだろうか?演出部分含めてまだまだ余裕があるのかなぁ?すげえよほんと。
具体的にどれこれとあげるときりがないのですが、アンジャッシュのような文脈的なくいちがいのようなものを多用するのが好きな人にはおすすめです。あれかなぁ、落語にもあるよね、こういうタイプの文脈コメディ。



本当に純コメディなのであれこれと書いていくのが難しいのですが、本編とは関係ないものの絵師さんのタッチがだいぶ変わったなぁと思いました。
もともと、相当な癖絵タイプの方でしたが、線が丸くなってさらにデフォルメが効いてきた。表情のかき分けがうまくいっていて特に後半になるほど絵と文章の表情の描写がシンクロしてるのかなぁとか思うところが少々。
かなりレベルが上がってるなぁと思います。一枚絵というよりも漫画絵に近いタッチだったのもあってなのでしょうが、なんとなく小学館というか漫画系の者を手掛けることのあるレーベルならではのライトノベルという感じがしていいなぁ。(内部でどういう人的なつながりがあるのかは知りませんが)



もう五巻めだというのにまだまだコメディで突き進む力があるというのがほんとうに凄い。
今後もこの路線でずっとずっと突っ走って欲しいものです。
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★おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2 さよならの週末はささやかな終末 ★(ライトノベル MF文庫J)

 


これは道化師の、恋の、物語。



それは限られた時間を精一杯生きた少女の、戦いの、記憶。



おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2

さよならの週末はささやかな週末





♥先手、キリカ

「なでて、なでて、

いいこ いいこーって感じでやさしく」


♥後手、一乃さん

「そうじぃ・・・」

「あたまぁ、なでてぇ」

「あれすきぃ」

「そうじぃ、はやくぅ」


・・・
・・

戦いの記憶?





これは、悪い冗談だ





●取組表●

目次

一 三人一色
罪を焼け―赤き贖い『煉獄(カサルテイリオ)』←一乃さん
空笑え―欺く影絵『道化師の栄光(バッドジョーク)』←キリカ
鏡よ歪め―狂いの境界『第一世界(シュレディンガー)』←リリス


二 最良の目覚め
巨乳とヒンニュウベビードール(イラストあり)といもうとパジャマ


三 我が弁当
上記


四 人為的ドッペルゲンガー
偽一乃さんの正体はメイド服の中に

五 課外活動の課外活動
カップルシートwithキリカ


六 まどろみ
一乃さんの反撃


七 これはデートです
い、いちのさんのわんぴーすだとう!
(イラストあり)


八 PENGIN、来襲
葉村哲本気第一形態、
『一乃さんin俺のワイシャツ(すべての男の約束の地<ZION>)』
(イラストあり)


九 キスでうつるらしいですよ?
・・・・・・♥


十 勉強なんてやってられるか!
メガネ三つ編み、委員長スタイル(イラストあり)


十一 それは何の前触れもなく
ロールキャベツ、それは新妻の肉じゃがに匹敵する。
リリス泣く(イラストあり)


十二 伝説になりそうもないピロウバトル
スパッツ、そしてたくし上げ、しかも風呂上り(イラストあり)







十三 沢村キリカの誕生日

十七の誕生日までにやりたいこと




dorchadas




十四 『道化師の栄光』
     



―さよならの週末はささやかな終末―







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●観光 (ハヤカワepiブック・プラネット) [単行本] ラッタウット・ラープチャルーンサップ

一迅社文庫編集部の中で評判らしいので読んでみた。


1ガイジン

2カフェ・ラブリーで

3徴兵の日

4観光

5プリシラ

6こんなところで死にたくない

7闘鶏師

以上の七つのお話が入った短編集





1ガイジン
中州のお姉ちゃんの話

2カフェ・ラブリーで
西陣あたりを走り回る珍走団のお話

3徴兵の日
非先進国における徴兵という通過儀礼のお話

4観光
視力を失いつつある母親と視力を失う前に五島列島を旅するお話

5プリシラ
難民の少女とのボーイミーツガール

6こんなところで死にたくない
脳卒中で体が不自由になったじいちゃんvs孫、ガイジンの息子の嫁、息子、そして痴呆の親友

7闘鶏師
闘犬にかけるだめ親父と母親と少女のお話



一見ふざけて書いているように見えるが、舞台と登場人物の名前をいじるだけでほかの物語にもできてしまうものばかりではないのかときになるところが少々あった。

わたしの経験からでは徴兵の日を西日本のエピソードに変換できなかったもののもしかしたらアメリカ・・・は兵役か奉仕活動かを選べるらしいのでこういった代替措置のない国の人なら、これを読んで自分の国でもよく見られる光景だと納得するのかもしれません。

よくわたしが言う万能属性で、一点を深く穿つ変態ではない。

筆致にだまされかけてほめるところででしたが、観察眼はたいしたことない。

とは思ったものの、複数の文化にまたがり理解されうるものを書いているという意味合いではすごいといえばすごいのかもしれません。

司馬遼太郎のアメリカ素描だったかに文明と文化との違いへの独自の視点が語られていたのですが、文化というものは特定の人たちにとって価値のあるもの、文明というものはどのような人にとってもイカスものという感じの説明がされていました。
具体例を挙げるのは難しいですがたとえばテトリスは言葉が違う人にとっても面白くてイカスゲーム、一方絶対妹至上主義は特定の人にとってしか価値のない特定の文化に特化した文化の象徴ともいえるかもしれません。

少々難しい尺度ではあるものの、アメリカ映画では誰にでもわかるストーリーという部分が顕著で世界同時公開されて世界中で話題になるものであるのに対し、フランス映画やインドの映画を見ていると?と思うことが多いようななんかそんな感じのものをイメージするといいかもしれません。

まあここまでは訳者あとがきやamazonのレビューアーさんがきれいにまとめていますのでそちらを参照したほうがいいでしょう。



ぶっちゃけこの程度なら後一、二年したら森田さんが書きそうな気もするけどね。英語でできるかどうか知らんけど。





九州最強の招聘魔術の使い手が送ってくる一大叙事詩の断片を毎日読んでいるせいなのでしょうが、頭でっかちの傍観者が書いているようでどうにも好きにはなれなかった。
カバーをはずして紙カバーに架け替えてスタバで読んだんですが、家に帰ってすぐさま著者紹介をみてみるとアーなるほどねと納得。
このもやもやの正体は東京の人間が普賢岳のこと云々言うときのあの不快感だったわけだ。

おそらくこのまま書き続けたとしてもオーバーキルできるようにはならんように思う。

いわゆる文学的なサロンとかがあればそういうところでは大うけしたり、権威がつけば一流の作家にはなるのでしょうが科学技術とくもの糸を対比するようなすばらしいカウンターを食らってすがすがしくなるようなものは出てこんだろうね。

たとえば山月記は芸術家の作品ではなく国語の先生からの諌めの言葉であると考えるとすとんと腹の中に入ってくるような感覚がある。
臆病な自尊心のために作品を書いて発表する、師について学ぶ、同僚と切磋琢磨するということから逃げ続けた李徴はとらになりもう戻ることができなくなったところで自分が逃げてきた道を歩むことの重要性を自覚する。
逃げずにまずやってみな。という感じの教訓として教科書に載っているんでしょうけれど、たとえ原作と違おうが、教訓的であろうが作者あるいはそれを教科書に載せて伝えようとしている人の姿を創造するのは簡単でしょう?

文明的というものがどんな人にとってもイカスものであるならば、文化的であるということは特定の人たちによって読み継がれ、語り継がれるものであるように思う。

おそらく教養や知識のある人であればタイに行ったことのないドイツ人でもかけるかもしれないものでしかない。
あなたは何人ですか?という不満か、あるいは外国人向けの観光パンフレットを見て表層的な情報しか乗っていないことへの不信感なのか、書き手が生の下層の世界で生活したものではないのに勝手に共感して書いているような気持ち悪さか。

amazonで☆四つつけてる人の紹介が的確だなぁとおもう。
本気で書いてこれなのか、本当は文化の代表者として伝えるべきものを抑えて技巧的に書いたものなのかが気になるところです。

オージャパニメーション!とかいってよってくるガイジンがけいおん知らんとなんか腹立つでしょ。
痛系の商品が登場してもそれが自分のところの商品を知ってもらおうと思っていたりして、現役のイラストレーターさんに絵を描いてもらってたりすると、それもいいよね、って思うけれど、単に日と集めたいというだけでむちゃくちゃふるいアニメ作品持ち出して町おこしとか公営漫画喫茶つくるよみたいなこといわれると、上っ面だけ掬い取っていくような感じで腹が立ちます。

お多にとって、アニメというのは毎週楽しみにしていたりDVDで借りてきて見て楽しんでネットで語ったりする対象であって、わたしたちの中で生きているものなのではないかと思う。

少し語弊があるがアニメそのものに価値があるのではなく、わたしたちが見て楽しんでいるからこその価値というものは、わたしたち、それを語り継ぐものたちの中にある。
それを無視されるといらっとするよね。

これがタイで読まれるとどういう反応されるんだろうなぁ
わたしらそんなに不幸じゃないよ、という意見がたくさん寄せられそうでもあるようなないような
九州に置き換えるとたぶんこういう意見は来るでしょうけど


ところで表層だけ掻っ攫われるといらっとすると書きましたが、NHKが織田に媚まくっている、けしからんとかいう失当発言をされる方がいますが日本のお多だけでなくメディア関係はNHKのてのひらで踊ってるだけですからね。最近お笑い番組増えてきたようですが、そもそもその火種と鳴るオンエアバトルみたいなものはほとんどNHKから発生してますからね。萌えの語源も天才テレビ君のなかで放映された恐竜惑星の主人公のモエ名のではないかといわれていますし、さらに考えろ大河ドラマで毎年日本をかき回しているのはNHKだ!
黙してかたらないというか語る暇なんてないのでしょうが、NHKというのはたとえば人形劇や前衛芸術の発表の場のような感じで子供番組やデジスタのような番組をやっていますし、magnetのようなサブカルを根っこのところから紹介しようとしてもいます、さらにハイビジョン放送のさきがけとなったのはNHKのカメラであり、デジタル放送などなくとも携帯オオギリで視聴者参加型番組をどこよりも早く軌道に乗せた実績があるわけです。
自分の文化の中から見れば不完全に見えるかもしれないけれど、ほかでやられるほどいやみはないでしょ?個人的にはそう思ってるけれど。


なんかへんなことばかり書きましたが調子が出ないなぁ、プラネテスの最終輪見たら涙腺が・・・歳かなぁ・・・
読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |

●喰-kuu- (ライトノベル MF文庫J)




だから、見せてやってくださいな。

他の誰でもないあなた自身が、本気をぶつけるその姿を







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●変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J ライトノベル)

民法93条 心裡留保

意思表示は、表意者がその真意にあらざることを知りてこれをなしたるためその効力を妨げらるることなし。ただし、相手方が表意者の真意を知り又はこれを知ることを得べかりしときは、その意思表示は無効とす。





contents

変態さんとわない猫

何かがびだれかが不幸

妖精さんはらない

しむ前に声を出せ

な王の斃し方

変態さんと、今はまだ―






●ストーリー

とある森の中にひっそりと放置されている笑わない猫像。
その奇天烈な外見ゆえか、お供え物と引換にひとつだけ願いをかなえてくれるという噂が流れていた。


ある夜、その猫の前でバッタリと出くわした少年と少女はともにその猫に願いをかける。

「わたしはもう少し大人になりたいです。すぐに泣いたり怒ったりしないで、本音の感情を隠せるような」

「建前や、嘘やごまかしを言うことがなくなりますように」

ふたりの願いは叶えられ、感情豊かだった少女は表情をなくし、迸るパトスを隠す建前をなくした少年は変態王子と称されることになる。
願いは叶えられたのに、何もうまくいかない二人。

そこで二人はある約束をする。
少年は少女の表情を取り戻すため、少女は少年の建前を取り戻すために力を貸すという約束を。

意思の疎通に問題を抱えながらも、互いを理解し合いながら、失った物を取り戻すための小さな戦いが始まった・・・



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読書感想文 2010年6月25日~ | コメント:0 | トラックバック:0 |
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